「閉ざされた森」のネタバレ
2010.09.12 (Sun)
ジュリー・オズボーン大尉(コニー・ニールセン)は、軍の尋問官であった。その彼女の元へ、レンジャー隊員の尋問を行うよう命令される。
昨夜、彼女が所属するパナマの米軍クレイトン基地から訓練に出たレンジャー隊が、嵐の森で行方を絶った。17時間後、3名が発見されるが、彼らはなぜか味方同士で撃ち合い、捜索ヘリの目の前で1名ミューラー(ダッシュ・ミホク) が殺された。
彼らの持っていたタグで、名前が判明した。救助された2名のうち、リーヴァイ・ケンドル(ジョヴァンニ・リビシ)は重傷、もう一人であるレイモンド・ダンバー(ブライアン・ヴァン・ホルト)はオズボーン大尉の尋問に対してかたくなに黙秘を続けていた。
その彼は、「他基地のレンジャー部隊員になら話す」とメモを書いて渡した。そのメモの下には、「8」の文字があった。
訓練を率いたウエスト軍曹(サミュエル・L・ジャクソン)を含め、なお4名の行方がわからない中、オズボーン大尉の上官スタイルズ大佐(ティム・デイリー)は、「8」の文字を見て、非公式にひとりの男を呼び寄せた。
麻薬取締局捜査官トム・ハーディ(ジョン・トラヴォルタ)は、元レンジャー隊員。最近、麻薬組織に買収された容疑を受け、待機処分中の身である。スタイルズ大佐が現在は軍属でないハーディに頼ることにした理由は、ひとつには彼の尋問の腕を見込んでのこと。そしてもうひとつは、ハーディ自身、ウエストの訓練を受けた過去を持っていたからだった。
オズボーン大尉は部外者であるハーディに不快感をあらわにしながらも、現況を説明すると、彼の方法に従って生還した2名の尋問を開始した。やがてウエスト軍曹と兵士との間の感情的対立と、森でのウエストの不可解な死、そして誰が殺人犯かをめぐって争う兵士たちの動揺が明らかになっていく。
ダンバーはトムがかつてウエスト軍曹の訓練を受けたことのある元レンジャー隊員であることを知り、ウエストの訓練の過酷さと11月1日の訓練に出るまでの経過を話す。「黒人のパイクがウエストに目の敵にされていた。20日間訓練直後に特別訓練の機会があるということでケンドル、ダンバー、カストロ、ミュラー、ニュニネズが呼ばれたが、疲労への文句をパイクが口に出したためにパイクも訓練に参加させられることになった」と語った。
その後、病院に入院するケンドルを訪ねるが、病院でトムは友人で院長のヴィルマーと再会することになった。また、彼はオズボーン大尉の元恋人だった。
話をはぐらかそうとするケンドルにキレて病院を出たトムとオズボーンだったが、トムの捨て台詞の「ダンバーが何を話したか心配らしいな」とい一言が効き、ケンドルは2人を呼び戻し尋問に応じる。
ケンドルは「将軍である父親が同性愛者である自分を、4ヶ月前にウエスト軍曹の訓練チームに編入した。ウエストは自分が同性愛者であることを触れ回り、自分を訓練中に殺そうとしていた。訓練は、自分とカストロ、ニュニネズとパイク、ダンバーとミュラーの二人一組のチーム編成で行われた。カストロは俺を嫌っていた」
「怯えながら参加した11月1日の訓練だったが、開始後、森の中で白煙筒が爆発するのを見て、カストロと現場に駆けつけると森の中に倒れている人物を発見した。体からは白い煙が上がって、白煙筒の爆発で死亡したんだと思った」
「カストロが死体をウエスト軍曹と確認した。そこにパイクとはぐれたと言うニュニネズが到着して、3人で現場を離れ、小屋に行くとダンバーとミュラーが既に到着していた。パイクが遅れてきて、『自分がウエストを殺害した』と告白した。だから、憲兵に差し出すために拘束した」
「夜中にパイクがケンドルを呼び、皆でウエスト殺害の辻褄を合わせることを提案した。その後、パイクとダンバーが話しているのを目撃するが、突然、ダンバーがミュラーを銃殺しようとした。
ケンドルがダンバーを止めるが、ダンバーが銃を乱射して、カストロ、ニュニネズ、パイクが撃たれ、ケンドルも怪我をした」と語った。
ダンバーは、ケンドルの証言を否定し、麻薬が関係していたことを話しだす。
「チームは、ミュラーとパイク、カストロとダンバー、ニュニネズとケンドルだった。白煙筒の爆発でカストロと駆けつけると銃殺されたウエストの死体を発見した。だから、白煙筒の爆発位置は離れていた」
「ニュニネズとケンドルも同じ場所で合流して、小屋へ移動するとミュラーが既に到着しており上半身裸で体を乾かしていた。遅れてパイクが到着するが、白煙筒をパイクだけが持っていなかったためにウエスト殺害犯人として拘束した」
「夜中にパイクがダンパーに、『ミュラーが基地内で麻薬売買をしていたこと、それがウエストに発覚したためにミュラーがウエスト殺害したんだ。俺は無実だ』ことを話した。黒人偏見から犯人にされることを恐れたパイクの拘束を、ダンバーが外したところを他メンバーが発見。パイクはメンバーの前でミュラーを殺人者として告発した」
「麻薬売買、ウエスト殺害がバレたと思ったミュラーがパイクを射殺し、ニュニネズ、カストロ、ミュラーが麻薬関係の仲間であったことが発覚。小屋がハリケーンで倒壊するのに紛れて銃撃戦になり、ニュニネズ、カストロは撃たれた」
「怪我をしたケンドルを連れてダンバーは逃げたが、ミュラーが生きていて後を追ってきたために撃ち合いになり、そこを捜索ヘリが発見した」とダンバーは語った。
パイクから聞いた話として麻薬の入手ルートは病院長のヴィルマーであることを話し、証拠としてパイクから受け取った麻薬カクテルのセットを出した。
ヴィルマーは、尋問に対して「ミュラーとケンドルが麻薬の売人であり、2人はヴィルマーがバーでスカウトした。麻薬使用者の検査の結果等は病院で操作していたために、バレるわけがない」と語った。
トムはスタイルズ大佐にこのことを報告した。大佐は了解して報告書を提出するように言うが、オズボーンは納得せず、捜査の続行を望んだ。だが、大佐はオズボーンとトムにケンドルとの面会を禁止した。
一方、ケンドルとダンバーはミュラーについての言い回しが同じだったことから、オズボーン大尉はケンドルとダンバーが共謀して、話をはぐらかしているだけだと気付く。
ケンドルに再び問いただすが、ケンドルは血を大量に吐いて死亡。死の直前にオズボーンの手に血で「8」と書き残した。ダイイング・メッセージとダンバーのメモとの共通点を見つけたオズボーンは調べようとするが、トムがスタイルズ大佐から聞いた話として「8」の秘密を話す。
「基地に特殊任務を帯びた秘密部隊が存在し、セクション8と呼ばれていた。訓練中に死亡したことになっている幽霊で組織されたこのグループは任務に溺れて軍を離れ、野に下って麻薬組織となった。ウエストはセクション8の連中を嫌っていた」と語った。
一方、逮捕され監禁されているヴィルマーは、ダンバー=黒人であり、ダンバーを名乗っていた白人が、実はパイクであったことが分かった。更迭寸前のダンバー=パイクを引き戻し、再度尋問することになる。
パイク(ダンバーと騙っていた)の証言は、「小屋で6人でいた所、コカイン売買に気付き基地司令に報告する前に自分で粛清にかかったウエストに襲撃された。カストロとニュニネズをウエストが小屋で銃撃され、他メンバーは逃げるが森の中でウエストに追われ、ダンバーは死亡。ケンドルは負傷した」
「パイクがウエストを銃殺。ケンドルを連れて逃げるのをミュラーが追ってきたが撃ってきたために撃ち合いになった。森で撃たれたダンバーの認識票を奪ってダンバーになりすますが、ケンドルは麻薬の話と引き換えに口止めした。現地の麻薬組織からコカインを入手して軍の補給路を使って輸出していたんだ」と語った。
証拠品として、倉庫に隠された大量のコカインを提出する。再び更迭される直前にトムに対して、
「俺も死んでいたほうがよかった。これで解決?」と話しかけるパイクだが、トムは考え込み、意味ありげに「これからだ」と答える。
事件解決の報告をスタイルズ大佐にしたところ、トムに「ケンドルが毒殺されるとはな」などと話してしまう。だが、それは犯人しか知り得ない情報だった。ケンドルを毒殺した犯人は、スタイルズ大佐であり、麻薬売買の統括をスタイルズが行っていたことが判明する。トムを買収しようとしたが、乗り気でない様子をみて、スタイルズは彼を殺害しようとするが、そこをオズボーンが救い、スタイルズを射殺する。
事件は全て解決したかに見えたが、「つじつまが合っていればいい」などというトムの一言に、言い回しが証言者たちと同じで、作為的なことを感じたオズボーンは、トムを追跡する。そこには、連行されたはずのパイクがいた。
さらに二人を追跡すると、そこはセクション8のアジトだった。殺害されていたと考えられたウエスト軍曹もおり、死んだと考えられたダンバーらもいた。彼らは、スタイルズらの不正をただすため活動していたのだった。
かくして、オズボーンは、彼らの仲間入りを果たした。
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昨夜、彼女が所属するパナマの米軍クレイトン基地から訓練に出たレンジャー隊が、嵐の森で行方を絶った。17時間後、3名が発見されるが、彼らはなぜか味方同士で撃ち合い、捜索ヘリの目の前で1名ミューラー(ダッシュ・ミホク) が殺された。
彼らの持っていたタグで、名前が判明した。救助された2名のうち、リーヴァイ・ケンドル(ジョヴァンニ・リビシ)は重傷、もう一人であるレイモンド・ダンバー(ブライアン・ヴァン・ホルト)はオズボーン大尉の尋問に対してかたくなに黙秘を続けていた。
その彼は、「他基地のレンジャー部隊員になら話す」とメモを書いて渡した。そのメモの下には、「8」の文字があった。
訓練を率いたウエスト軍曹(サミュエル・L・ジャクソン)を含め、なお4名の行方がわからない中、オズボーン大尉の上官スタイルズ大佐(ティム・デイリー)は、「8」の文字を見て、非公式にひとりの男を呼び寄せた。
麻薬取締局捜査官トム・ハーディ(ジョン・トラヴォルタ)は、元レンジャー隊員。最近、麻薬組織に買収された容疑を受け、待機処分中の身である。スタイルズ大佐が現在は軍属でないハーディに頼ることにした理由は、ひとつには彼の尋問の腕を見込んでのこと。そしてもうひとつは、ハーディ自身、ウエストの訓練を受けた過去を持っていたからだった。
オズボーン大尉は部外者であるハーディに不快感をあらわにしながらも、現況を説明すると、彼の方法に従って生還した2名の尋問を開始した。やがてウエスト軍曹と兵士との間の感情的対立と、森でのウエストの不可解な死、そして誰が殺人犯かをめぐって争う兵士たちの動揺が明らかになっていく。
ダンバーはトムがかつてウエスト軍曹の訓練を受けたことのある元レンジャー隊員であることを知り、ウエストの訓練の過酷さと11月1日の訓練に出るまでの経過を話す。「黒人のパイクがウエストに目の敵にされていた。20日間訓練直後に特別訓練の機会があるということでケンドル、ダンバー、カストロ、ミュラー、ニュニネズが呼ばれたが、疲労への文句をパイクが口に出したためにパイクも訓練に参加させられることになった」と語った。
その後、病院に入院するケンドルを訪ねるが、病院でトムは友人で院長のヴィルマーと再会することになった。また、彼はオズボーン大尉の元恋人だった。
話をはぐらかそうとするケンドルにキレて病院を出たトムとオズボーンだったが、トムの捨て台詞の「ダンバーが何を話したか心配らしいな」とい一言が効き、ケンドルは2人を呼び戻し尋問に応じる。
ケンドルは「将軍である父親が同性愛者である自分を、4ヶ月前にウエスト軍曹の訓練チームに編入した。ウエストは自分が同性愛者であることを触れ回り、自分を訓練中に殺そうとしていた。訓練は、自分とカストロ、ニュニネズとパイク、ダンバーとミュラーの二人一組のチーム編成で行われた。カストロは俺を嫌っていた」
「怯えながら参加した11月1日の訓練だったが、開始後、森の中で白煙筒が爆発するのを見て、カストロと現場に駆けつけると森の中に倒れている人物を発見した。体からは白い煙が上がって、白煙筒の爆発で死亡したんだと思った」
「カストロが死体をウエスト軍曹と確認した。そこにパイクとはぐれたと言うニュニネズが到着して、3人で現場を離れ、小屋に行くとダンバーとミュラーが既に到着していた。パイクが遅れてきて、『自分がウエストを殺害した』と告白した。だから、憲兵に差し出すために拘束した」
「夜中にパイクがケンドルを呼び、皆でウエスト殺害の辻褄を合わせることを提案した。その後、パイクとダンバーが話しているのを目撃するが、突然、ダンバーがミュラーを銃殺しようとした。
ケンドルがダンバーを止めるが、ダンバーが銃を乱射して、カストロ、ニュニネズ、パイクが撃たれ、ケンドルも怪我をした」と語った。
ダンバーは、ケンドルの証言を否定し、麻薬が関係していたことを話しだす。
「チームは、ミュラーとパイク、カストロとダンバー、ニュニネズとケンドルだった。白煙筒の爆発でカストロと駆けつけると銃殺されたウエストの死体を発見した。だから、白煙筒の爆発位置は離れていた」
「ニュニネズとケンドルも同じ場所で合流して、小屋へ移動するとミュラーが既に到着しており上半身裸で体を乾かしていた。遅れてパイクが到着するが、白煙筒をパイクだけが持っていなかったためにウエスト殺害犯人として拘束した」
「夜中にパイクがダンパーに、『ミュラーが基地内で麻薬売買をしていたこと、それがウエストに発覚したためにミュラーがウエスト殺害したんだ。俺は無実だ』ことを話した。黒人偏見から犯人にされることを恐れたパイクの拘束を、ダンバーが外したところを他メンバーが発見。パイクはメンバーの前でミュラーを殺人者として告発した」
「麻薬売買、ウエスト殺害がバレたと思ったミュラーがパイクを射殺し、ニュニネズ、カストロ、ミュラーが麻薬関係の仲間であったことが発覚。小屋がハリケーンで倒壊するのに紛れて銃撃戦になり、ニュニネズ、カストロは撃たれた」
「怪我をしたケンドルを連れてダンバーは逃げたが、ミュラーが生きていて後を追ってきたために撃ち合いになり、そこを捜索ヘリが発見した」とダンバーは語った。
パイクから聞いた話として麻薬の入手ルートは病院長のヴィルマーであることを話し、証拠としてパイクから受け取った麻薬カクテルのセットを出した。
ヴィルマーは、尋問に対して「ミュラーとケンドルが麻薬の売人であり、2人はヴィルマーがバーでスカウトした。麻薬使用者の検査の結果等は病院で操作していたために、バレるわけがない」と語った。
トムはスタイルズ大佐にこのことを報告した。大佐は了解して報告書を提出するように言うが、オズボーンは納得せず、捜査の続行を望んだ。だが、大佐はオズボーンとトムにケンドルとの面会を禁止した。
一方、ケンドルとダンバーはミュラーについての言い回しが同じだったことから、オズボーン大尉はケンドルとダンバーが共謀して、話をはぐらかしているだけだと気付く。
ケンドルに再び問いただすが、ケンドルは血を大量に吐いて死亡。死の直前にオズボーンの手に血で「8」と書き残した。ダイイング・メッセージとダンバーのメモとの共通点を見つけたオズボーンは調べようとするが、トムがスタイルズ大佐から聞いた話として「8」の秘密を話す。
「基地に特殊任務を帯びた秘密部隊が存在し、セクション8と呼ばれていた。訓練中に死亡したことになっている幽霊で組織されたこのグループは任務に溺れて軍を離れ、野に下って麻薬組織となった。ウエストはセクション8の連中を嫌っていた」と語った。
一方、逮捕され監禁されているヴィルマーは、ダンバー=黒人であり、ダンバーを名乗っていた白人が、実はパイクであったことが分かった。更迭寸前のダンバー=パイクを引き戻し、再度尋問することになる。
パイク(ダンバーと騙っていた)の証言は、「小屋で6人でいた所、コカイン売買に気付き基地司令に報告する前に自分で粛清にかかったウエストに襲撃された。カストロとニュニネズをウエストが小屋で銃撃され、他メンバーは逃げるが森の中でウエストに追われ、ダンバーは死亡。ケンドルは負傷した」
「パイクがウエストを銃殺。ケンドルを連れて逃げるのをミュラーが追ってきたが撃ってきたために撃ち合いになった。森で撃たれたダンバーの認識票を奪ってダンバーになりすますが、ケンドルは麻薬の話と引き換えに口止めした。現地の麻薬組織からコカインを入手して軍の補給路を使って輸出していたんだ」と語った。
証拠品として、倉庫に隠された大量のコカインを提出する。再び更迭される直前にトムに対して、
「俺も死んでいたほうがよかった。これで解決?」と話しかけるパイクだが、トムは考え込み、意味ありげに「これからだ」と答える。
事件解決の報告をスタイルズ大佐にしたところ、トムに「ケンドルが毒殺されるとはな」などと話してしまう。だが、それは犯人しか知り得ない情報だった。ケンドルを毒殺した犯人は、スタイルズ大佐であり、麻薬売買の統括をスタイルズが行っていたことが判明する。トムを買収しようとしたが、乗り気でない様子をみて、スタイルズは彼を殺害しようとするが、そこをオズボーンが救い、スタイルズを射殺する。
事件は全て解決したかに見えたが、「つじつまが合っていればいい」などというトムの一言に、言い回しが証言者たちと同じで、作為的なことを感じたオズボーンは、トムを追跡する。そこには、連行されたはずのパイクがいた。
さらに二人を追跡すると、そこはセクション8のアジトだった。殺害されていたと考えられたウエスト軍曹もおり、死んだと考えられたダンバーらもいた。彼らは、スタイルズらの不正をただすため活動していたのだった。
かくして、オズボーンは、彼らの仲間入りを果たした。
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