「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」のネタバレ・あらすじ
2010.09.19 (Sun)
冒頭は、女性記者ビッツィー(ケイト・ウィンスレット)が疾走するシーンで始まる。故障した車を放りだし、ビッツィーは走り続ける。大事そうにビデオテープを抱えて。彼女が何故走っているのか、その理由は明かされないまま、数日前に時間は戻る。
デビッド・ゲイルは、ハーバード大学を主席で卒業し、大学で哲学科の教授として勤めていた。その彼が、死刑囚として収監されていた。彼は、この世で最後の三日間に、一日2時間、自分の話を聞き、「手記」を書くようにと、なぜか女性記者ビッツィー(ケイト・ウィンスレット)を指名する。
「手記」の売値は50万ドル。ボスの命令で、ビッツィーはしぶしぶ助手のザック(ガブリエル・マン)とともに、テキサス州のエリス刑務所へ向かう。殺された女性の体内からはデビッドの精液が、顔にかぶせたビニール袋からは指紋が検出されている。ビッツィーはデビッドは犯人だと確信していたが、ザックは懐疑的だった。しっくりいかない二人の車に、つきまとう一台のトラックがあった。そこには、カウボーイ風の格好をした男性が乗っていた。
一日目。デビッドは刑務所の金網越しにビッツィーに話し始める。かつて彼は、人々の敬意を集める大学教授だった。しかし、私生活はすでに破綻の兆しが見えていた。妻は公然と「スペインに行く」と言い、不倫に走っていた。
ある夜、学生たちのパーティで酔いしれていると、女子大生のバーリン(ローナ・ミトラ)が迫ってきた。デビッドは彼女と一線を越えてしまう。だが、それは罠だった。翌日、デビッドは逮捕される。大学を成績不良で退学になり、自暴自棄になったバーリンが逆恨みをし、「レイプされた」と訴え出たためだ。まもなく釈放されるが、妻は最愛の息子を連れて出て行き、デビッドは酒におぼれるようになった、と語った。
二日目。面会の前にビッツィーとザックは事件現場となった家へ行った。コンスタンスが全裸で倒れていた場所にはチョークで印がかかれている。現場にはカメラ用の三脚があったという。その三脚が何の意味を持つのか、2人には分からなかった。
帰り道、またもや二人をあのトラックが監視していた。
デビッドの話を、ビッツィーは再び聞く。妻子を失い、大学も追われ、アルコール依存症に陥ったデビッドに、唯一救いの手を差し伸べたのは、大学の元同僚のコンスタンスだけだった。死刑廃止の熱心な運動家だったコンスタンスは、デビッドを運動に誘う。しかし、レイプ犯の汚名をきたデビッドはその運動にとっても厄介者だった。すべてを失い、デビッドはまた酒を飲んで荒れ狂う。行き場もなく街をさまよい、コンスタンスの家の庭で夜を明かした。翌朝、デビッドはコンスタンスが倒れ、病院で白血病で余命いくばくもないことを知る。
その夜ビッツィーがモーテルに戻ると、誰かが侵入した形跡があり、部屋には一本のビデオテープが吊されていた。そのビデオには、コンスタンス殺害の生々しい光景が録画されていた。三脚は、このビデオを撮影するために用意されたものだった。
このテープを持ってきた人間こそ真犯人のはず、と考える二人。ビッツィーは動揺する。それまでに、ビッツィーとザックは、デビッドの弁護士べリュー(レオン・リッピー)が無能なためにデビッドが有罪になったという噂を聞いていた。さらに、二人はあのトラックの男がコンスタンスを慕っていたダスティー(マット・クレイヴン)だと突き止める。
三日目。デビッドはまた話し始めた。なぜ、コンスタンスの体内から、自分の精液が検出されたか。それは、刻一刻と進行する病を抱え、一人で死におびえてきたコンスタンスを抱いたからだという。だが、その夜、コンスタンスは亡くなった。すべてを話し終えたデビッドの表情は穏やかさに満ちていた。明日に迫った死を恐れてはいない。しかし、自分がなぜ死ぬのかはわからない。その答えを、ビッツィーに24時間で出してくれと言い残す。
もう時間がない。夕方には死刑は執行される。あせるビッツィーに、弁護士べリューが「このビデオには残りがあるようだ」と告げる。その残りのテープには何が録画されているのか。ビッツィーは、再びコンスタンスの死亡現場に赴く。
そこで、再現している内に「ゴム手袋が食器洗いかごに掛かっていたのは、コンスタンス自身が置いたからだ。手錠を掛けたのは、窒息する恐怖に負けて、ビニール袋をとってしまわないように…コンスタンスは自殺したんだ」と結論づける。
「余命幾ばくもなく、その命を死刑反対運動のために費やそうとしていた。コンスタンスは、自分の命を懸けて、『無実の人間が死刑になってしまう可能性』と訴えようとしたんだ」とビッツィーは考えた。そして、協力者としてダスティーが協力したのではないか、と。
ダスティーの家で、コンスタンスは彼女が自ら命を絶とうとしているビデオを発見する。そこには、ダスティー自身の姿が映されていた。デビッドの無実を訴えるため、ビッツィーは走り出した。そして、冒頭のシーンに戻ることになる。
だが、彼女が刑務所にたどり着いた頃、すでにデビッドは亡くなっていた。彼を救えなかった虚無感、無念さにビッツィーは泣き崩れる。その後、コンスタンスの死の真相が明かされ、死刑執行を許可した知事に非難が集中する。
数日後、ダスティーが50万ドルを弁護士から受け取り、その金をスペインにいる妻、息子の元へと届ける。そのカバンの中には、デビッドにレイプされた、と虚偽の申告をした学生の謝罪の手紙が入っていた。
ビッツィーの元には、デビッドからのビデオテープが届いた。そのビデオには、コンスタンスの死の現場に、彼自身がいたことを示していた。コンスタンス、デビッドは、それぞれの自分の生命を賭して、死刑制度の反対を訴えていたのだった。
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デビッド・ゲイルは、ハーバード大学を主席で卒業し、大学で哲学科の教授として勤めていた。その彼が、死刑囚として収監されていた。彼は、この世で最後の三日間に、一日2時間、自分の話を聞き、「手記」を書くようにと、なぜか女性記者ビッツィー(ケイト・ウィンスレット)を指名する。
「手記」の売値は50万ドル。ボスの命令で、ビッツィーはしぶしぶ助手のザック(ガブリエル・マン)とともに、テキサス州のエリス刑務所へ向かう。殺された女性の体内からはデビッドの精液が、顔にかぶせたビニール袋からは指紋が検出されている。ビッツィーはデビッドは犯人だと確信していたが、ザックは懐疑的だった。しっくりいかない二人の車に、つきまとう一台のトラックがあった。そこには、カウボーイ風の格好をした男性が乗っていた。
一日目。デビッドは刑務所の金網越しにビッツィーに話し始める。かつて彼は、人々の敬意を集める大学教授だった。しかし、私生活はすでに破綻の兆しが見えていた。妻は公然と「スペインに行く」と言い、不倫に走っていた。
ある夜、学生たちのパーティで酔いしれていると、女子大生のバーリン(ローナ・ミトラ)が迫ってきた。デビッドは彼女と一線を越えてしまう。だが、それは罠だった。翌日、デビッドは逮捕される。大学を成績不良で退学になり、自暴自棄になったバーリンが逆恨みをし、「レイプされた」と訴え出たためだ。まもなく釈放されるが、妻は最愛の息子を連れて出て行き、デビッドは酒におぼれるようになった、と語った。
二日目。面会の前にビッツィーとザックは事件現場となった家へ行った。コンスタンスが全裸で倒れていた場所にはチョークで印がかかれている。現場にはカメラ用の三脚があったという。その三脚が何の意味を持つのか、2人には分からなかった。
帰り道、またもや二人をあのトラックが監視していた。
デビッドの話を、ビッツィーは再び聞く。妻子を失い、大学も追われ、アルコール依存症に陥ったデビッドに、唯一救いの手を差し伸べたのは、大学の元同僚のコンスタンスだけだった。死刑廃止の熱心な運動家だったコンスタンスは、デビッドを運動に誘う。しかし、レイプ犯の汚名をきたデビッドはその運動にとっても厄介者だった。すべてを失い、デビッドはまた酒を飲んで荒れ狂う。行き場もなく街をさまよい、コンスタンスの家の庭で夜を明かした。翌朝、デビッドはコンスタンスが倒れ、病院で白血病で余命いくばくもないことを知る。
その夜ビッツィーがモーテルに戻ると、誰かが侵入した形跡があり、部屋には一本のビデオテープが吊されていた。そのビデオには、コンスタンス殺害の生々しい光景が録画されていた。三脚は、このビデオを撮影するために用意されたものだった。
このテープを持ってきた人間こそ真犯人のはず、と考える二人。ビッツィーは動揺する。それまでに、ビッツィーとザックは、デビッドの弁護士べリュー(レオン・リッピー)が無能なためにデビッドが有罪になったという噂を聞いていた。さらに、二人はあのトラックの男がコンスタンスを慕っていたダスティー(マット・クレイヴン)だと突き止める。
三日目。デビッドはまた話し始めた。なぜ、コンスタンスの体内から、自分の精液が検出されたか。それは、刻一刻と進行する病を抱え、一人で死におびえてきたコンスタンスを抱いたからだという。だが、その夜、コンスタンスは亡くなった。すべてを話し終えたデビッドの表情は穏やかさに満ちていた。明日に迫った死を恐れてはいない。しかし、自分がなぜ死ぬのかはわからない。その答えを、ビッツィーに24時間で出してくれと言い残す。
もう時間がない。夕方には死刑は執行される。あせるビッツィーに、弁護士べリューが「このビデオには残りがあるようだ」と告げる。その残りのテープには何が録画されているのか。ビッツィーは、再びコンスタンスの死亡現場に赴く。
そこで、再現している内に「ゴム手袋が食器洗いかごに掛かっていたのは、コンスタンス自身が置いたからだ。手錠を掛けたのは、窒息する恐怖に負けて、ビニール袋をとってしまわないように…コンスタンスは自殺したんだ」と結論づける。
「余命幾ばくもなく、その命を死刑反対運動のために費やそうとしていた。コンスタンスは、自分の命を懸けて、『無実の人間が死刑になってしまう可能性』と訴えようとしたんだ」とビッツィーは考えた。そして、協力者としてダスティーが協力したのではないか、と。
ダスティーの家で、コンスタンスは彼女が自ら命を絶とうとしているビデオを発見する。そこには、ダスティー自身の姿が映されていた。デビッドの無実を訴えるため、ビッツィーは走り出した。そして、冒頭のシーンに戻ることになる。
だが、彼女が刑務所にたどり着いた頃、すでにデビッドは亡くなっていた。彼を救えなかった虚無感、無念さにビッツィーは泣き崩れる。その後、コンスタンスの死の真相が明かされ、死刑執行を許可した知事に非難が集中する。
数日後、ダスティーが50万ドルを弁護士から受け取り、その金をスペインにいる妻、息子の元へと届ける。そのカバンの中には、デビッドにレイプされた、と虚偽の申告をした学生の謝罪の手紙が入っていた。
ビッツィーの元には、デビッドからのビデオテープが届いた。そのビデオには、コンスタンスの死の現場に、彼自身がいたことを示していた。コンスタンス、デビッドは、それぞれの自分の生命を賭して、死刑制度の反対を訴えていたのだった。
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