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「ザ・インタープリター」のネタバレ・あらすじ

2010.09.20 (Mon)
アフリカ、マトボ共和国では、大統領ズワー二が独裁政権を掌握していた。やがて、砂煙をあげて疾走してきた1台の車が朽ち果てたサッカー場に入り、反政府指導者ゾーラと、支援者であるサイモンが降り立った。しかし、彼らがそこで見たのは虐殺された死体の山だった。

少年たちは、サイモンらを射殺する。「"先生"からの伝言だ。よい1日を」と言いながらサイモンにとどめをさす。車に残り、生き延びたカメラマン・フィリップ(イヴァン・アタル)にできるのは、この惨劇をフィルムに収めることだけだった。

ニューヨーク、国連本部。各国の言葉が入り乱れる会議場で、シルヴィア・ブルーム(ニコール・キッドマン)は通訳ブースの中で翻訳作業に追われていた。マトボで生まれ、同地のクー語を話す彼女は国連の理念に共鳴し、5年前から通訳として働いていた。

当日、会識の終了後にカバンを忘れて、取りに戻った彼女は、何者かが「"先生"は生きてここを出られない」とクー語で話しているのを聞く。

その後、"先生"がズワー二大統領を指し、彼が数日後にマトボ問題を否定する演説を行うことを知ったシルヴィアは、例の会話の件を通報する。やがて不審なアフリカ人が彼女の周りでうごめき始めた。しかし、彼女は自分の身より何者かの安否を気遣っていた。

元首の暗殺計画と聞いて乗り込んできたのは、トビン・ケラー(ショーン・ペン)や女性捜査官ウッズ(キャサリン・キーナー)を中心とするシークレット・サービスの面々だった。ケラーは妻を亡くしたばかりだったが、心配する上司(シドニー・ポラック)を制して現場に復帰した。

シルヴィアの身辺を調査して面談したケラーは、彼女が"嘘をついている"と直感する。言葉による外交を信じるシルヴィアとすべてを行動で判断する捜査官ケラーは、シルヴィア曰く「岸の反対側にいるようなもの」だった。

ズワーニ暗殺の動機を持つのは、平和主義者ゾーラと、ブルックリンで亡命生活を送るクマン・クマンの二人。FBlやCIAにズワー二の警護主任ラッドも加えた合同捜査態勢が敷かれた。一方、調査が進むにつれてシルヴィアの過去が明らかになっていく。

シルヴィアは、両親と妹を、まだ反政府軍だった頃のズワー二らが仕掛けた地雷で亡くしている。一度は銃をとってズワーニらに復讐を試みたが、復讐のむなしさに気づき、さらには恋人が自分の元を去ったこともあり、アフリカの地を去った。そして、世界を変えるために国連で勤めることにしたのだという。

ケラーに、シルヴィアはクー族の格言を話してきかせた。「自分が憎んでいる者が溺れているとき、あなたは助けてやれる?」。復讐は悲しみの安易な産物にすぎない。クー族の人々は、命を助ければ悲しみから解放されると考えているのだ。

その日、アパートに帰ったシルヴィアは、兄サイモンからもらったアフリカの仮面が壁からなくなっていることに気づいた。その直後、仮面を被った男が窓の外に現れる。通報を受けてやってきたケラーは、自分の心の痛みに耐えきれなくなっていた。ダンサーだった妻はケラーを捨てて男とともに去り、彼が運転する車の事故で死んだ。「もし男が生きていれば溺死させたい」。ケラーは苦しい胸の内をシルヴィアに告白した。

シルヴィアを脅すため、部屋にあった仮面を付け、窓の外に男が現れた。その仮面に付着していた毛髪から特定された犯人は既に殺されており、同居していたジャン・ガンバが容疑者として浮かび上がる。そして、シルヴィアに兄の友人フィリップ(イヴァン・アタル)から電話がかかってくる。

公園で再会したフィリップに、彼女は兄の安否を尋ねた。クマン・クマンの部下から共闘しようとの連絡を受け、罠とは知らずにサッカー場へゾーラを案内したのはフィリップだった。既に亡くなっていることを知っていたが、サイモンは行方不明だと答える。

翌朝、シルヴィアはクマン・クマンと会うためにブルックリンへ向かった。同じバスに乗った彼女はクマン・クマンからゾーラ殺害の真相を聞き出そうとする。濡れ衣だと言う彼から兄の行方を調べる約束を取り付けたシルヴィアがバスを降りた直後、ジャン・ガンバが座席に置いていった爆弾が爆発する。尾行中の部下を失ったケラーは、再びシルヴィアを問い詰めたが、シルヴィアも想定していなかったことだった。

何かを決意したシルヴィアは、ケラーらの監視の目をくぐり、失踪してしまう。「故郷に帰る」とケラーに伝えたあとで。翌日、ケラーは会場の警備に当たっていた。ズワー二の演説中、突然銃声が鳴り響く。暗殺者が侵入し、彼を狙ったが、その銃には弾は込められていなかった。そして、その暗殺者を殺害した人物がいた。

その人物をケラーは拘束する。「なぜ手袋などしているんだ?その銃に弾を込めるためか」と問い詰め、一連の騒動がズワー二の狂言で、暗殺の危機を自らはね除け、支持率を再上昇させようとしたのだった。一方、安全のために待避させられたズワー二の部屋には、前日から忍び込んでいたシルヴィアがいた。

シルヴィアは、兄の記した死亡者リストを読み上げる。そして、彼の銃で脅し、彼女は彼自身の著書を読ませる。平和のため、独裁政治打破のため、革命派として闘っていたズワーニを彼女は支持していたが、その後、独裁者と成り果てたズワーニに「さまざまなものをあなたは与えた。そして、それ以上に私たちから奪った」と語り、引き金を引こうとするが、ケラーはそれを説得して止めさせる。

ズワーニは国際裁判所で裁かれることになった。シルヴィアは国外退去となり、アフリカへと戻ることになった。

【別エンディング】
DVDに収録された別エンディングでは、偽の暗殺事件が暴かれた後、演説会場でズワーニにシルヴィアの兄・サイモンが記した死亡者リストを読み上げさせる、というシーンで終わっている。「取引したのよ」という会場者の発言から、ズワーニの偽暗殺事件の減刑などを取引材料にして、ズワーニの虐殺を世界に訴えるという場面になっている。

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