SPEC 第02話 「乙の回」 ネタバレ・あらすじ
2010.10.16 (Sat)
SPEC 第02話 「乙の回」 -天の双眸-
警視庁公安部公安第五課、未詳事件特別対策係。通称・ミショウに飛ばされてきた刑事、瀬文焚流(加瀬亮)は、同僚の当麻紗綾(戸田恵梨香)と共に追っていた事件(SPEC 第1話 「甲の回」)で左腕を負傷。犯人に銃を奪われ、その銃で撃たれたと警視庁の聴聞委員会で発言するが、瀬文が犯人を射殺したのに嘘をついている、と聴聞委員は聞く耳を持たない。
一方の当麻は、「意識不明」ということで、聴聞委員会をわざとサボっていた。目の前で起きた事実を話したとしてもそれは無意味で、瀬文のように、警察の上層部から目をつけられるだけだ、と分かっていた上での行動だった。
その頃、瀬文の部下で現在植物状態にある志村[伊藤毅]の妹・美鈴[福田沙紀]は、担当医・海野[安田顕]にある相談をしていた。それは、兄に触れた途端、美鈴の脳内にいろんなヴィジョンが飛び込んできたという。
一方、ミショウには相談者がやってきた。神父の大島[佐野史郎]だった。
大島神父は、ボランティアで死刑囚の話を聞く教誨師もやっているらしく、桂小次郎[山内圭哉]という死刑囚が「警察に挑戦する」「自分には神の力が宿った」と語っているのだと言う。神父が語る神の力をもつ死刑囚の話に興味をもった当麻は、10年前に起きた未解決事件「青山華道家死体なき殺人事件」の再捜査を行うことになった。
大島神父は、tubuyaiter(ツブヤイター)なる投稿サイトに書き込みを行い、警察の対応を批判していたため、上からの命令で野々村係長も協力せざるをえなかった。
当麻と瀬文は、死刑囚より先に真犯人を確保すべく、動き出した。
事件は、鬼門拓也[滝藤賢一]という新進気鋭の華道家が、自宅に電話をかけたことが発端だった。妻・真理子[森脇英理子]は、その彼からの「アトリエにいるんだが…今後の予定もあってなかなか家に帰れそうにない」といった電話口の声を聞いていると、1発の銃声が聞こえた。
慌てて警察に電話をかけ、警察官と伴にアトリエに出向くと、そこは荒らされていた。カーペットには少量の血痕もあり、争ったあとではないか、と考えられていた。一方で、鬼門には創作の過程で自傷行為に手を出す癖があり、その痕ではないか、とも言われていた。以後、10年間、鬼門拓也の行方は知れず、事件に巻き込まれたのではないか、と考えられていた。
容疑者は2人。板野貞雄[斎藤工]と松井和生[岡田義徳]だった。 板野は、鬼門の片腕と謳われた華道家で、鬼門と共同で会館を開くが、経営面で意見が食い違い対立していた。彼には車で京都に向かっていた、というアリバイがあった。彼はさらに、「当日、板野に電話をかけた。鈴虫が鳴いて煩かったので、アトリエにいたのではないか」と証言した。
一方、松井は、鬼門の愛弟子だった華道家で、鬼門に才能を評価されていたが、活花の方向性の相違から衝突していた。そんな彼は、家族と映画を観に行っていた、というアリバイがあった。妻とは離婚していたが、「子供が体調不良で吐いてしまい、途中までしか観られなかった」といったこともしっかり記憶していた。
当麻は、「あの人しか犯人でしかあり得ない」と指摘する。そして、板野との写真をブログに載せていたサイトを見て、「ダッシュボード上に飲み物が二つおいてある。板野と鬼門は一緒に京都に向かい、その途中で鬼門は殺害されたのではないか」と考える。
あらかじめアトリエを荒らしておき、自宅に鬼門が「アトリエに籠もっている」と嘘をついたところで板野は射殺したのだった。板野は「電話口で鈴虫の音が煩かった」と証言したが、高周波である羽音は電話口では聞こえない。そのことが原因で当麻に板野は犯人であると気づかれてしまった。
板野を逮捕し、桂 小次郎 死刑囚に「24時間以内に逮捕した」と当麻は報告するが、桂は「犯人は実はもう一人いる。鬼門の妻だ。彼女が肉体関係のあった板野に殺人を持ちかけたんだ」と話す。そして、同じく愛人関係にあった松井は、もてあそばれていたことを知らされ、鬼門の妻を絞殺する。
一連の事件は、予告殺人や千里眼などのことは一切伏せられ、「ネット上の愉快犯(大島 神父)の行動により引き起こされた」とニュースで伝えられた。情報が操作されていることに一抹の不安を覚える当麻。
一方、その晩、ある会議が公安関係者で行われていた。それは、桂の死刑執行を早める取り決めを会議するものだった。それを告げに津田 公安部特務専任部長はやってきた。だが、桂は『千里眼』をもっているのにも関わらず、それを見抜けなかった。
その会議というのは、筆談で行われていたのだった。実は、桂のSPEC(特殊能力)は、異常なまでに鋭い聴覚だった。つまり、見ていたのではなく、数十Km先の出来事を「聴いていた」のだった。それを見抜いていた津田たちは、筆談で会議を行った。
「死刑囚からの挑戦状」は、大島神父がtubuyaiter(ツブヤイター)で画策したものだった。「神の使い」として、桂を生かすために考えついたものだった。だが、その行為も警察公安関係者に中止させられ、「これ以上続けるのなら、あなたを消します」と脅された。
大島も抵抗を諦め、桂死刑囚の死刑執行は、すぐさま行われることとなったのだった。
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