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「赤い指」のネタバレ・あらすじ

2011.01.08 (Sat)
加賀恭一郎(阿部寛)が人形町に赴任する、約2年前の事件。
闘病生活を送る加賀恭一郎の父・加賀隆正(山崎努)のもとへ、松宮脩平(溝端淳平)が見舞いに訪れていた。捜査一課に配属になったばかりの甥から、隆正は近況を聞き出す。そんな隆正の“束の間の楽しみ”といえば、担当看護師との将棋であった。 松宮が足繁く病院に通う一方で、実の息子である恭一郎は、一向に隆正を見舞おうとはしない。そんな従兄弟の姿に、松宮は不信感を覚えていた。

一方、仕事中のサラリーマン・前原昭夫(杉本哲太)は、今日も自宅に帰るのをためらっていた。家に帰れば認知症の母親と、いつからか口も聞かなくなってしまった家族がいる。そんな事実が、昭夫の心に重くのしかかっていた。

そこへ、普段なら電話をかけてくるはずもない妻・八重子(西田尚美)からの着信があった。電話に出ると、八重子はいつになく取り乱しており、「とにかく帰ってきて欲しい」という。嫌な予感を胸に抱きながら、自宅へ戻った昭夫が庭で目にしたものは、見知らぬ少女の遺体だった。

状況を掴めぬまま八重子を問い詰めると、どうやら少女の死に息子・直巳(泉澤祐希)がかかわっているという。直巳に問い詰めるが、「分からない。アニメのフィギュアを見せてあげて、家についてきたのに、急に『帰りたい』と言い出した。だから…気づくと、女の子は首を絞められて死んでた」と話すだけだった。

「僕は未成年だ。だから、親の責任なんだろ?」と悪びれもなく言う昭夫を叱責しようとするが、八重子に制されてしまう。

通報しようとする昭夫だったが、八重子はそれを止める。果ては、「息子を警察に突き出すくらいだったら、私が死ぬ」と脅しをかける。仕方なく通報を止め、家族を守るため、否応なしにとった昭夫の行動とは、八重子の言うように「遺体を捨ててくること」だった。

ところが、昭夫たちに免許はない。遠くには捨てに行けない。そこで、昭夫は自転車に箱詰めにした遺体を、近所の公園のトイレに捨てに行くことにした。いざ捨てに行こうとすると、その夜の庭に実母が立っていた。認知症で徘徊のような行動をとっている彼女に驚きながら、あしらって昭夫は家電の入っていた段ボールに遺体を入れ、自転車の荷台に載せて公園を目指した。

まだ薄暗い公園。公園の土は雨でぬかるんでおり、タイヤの跡を気にしながらも、足で軽く消すしかできなかった。トイレに少女を遺棄し、昭夫は帰宅した。そんな中、昭夫は母親に命じてハンバーグを作らせ、ゲームに興じていた。呆れて何も言えなくなった昭夫は、疲労感や徒労感に打ちのめされていた。

翌日、ジョギング中の男性に少女の遺体は発見される。松宮と恭一郎は、ともに捜査を担当するように上司に命じられる。叔父(恭一郎の父)の件もあり、反発する松宮だったが、上司の手前もあり、ともに行動する。

近所の聞き込みから行い、前原家に訪れる恭一郎たち。昭夫は「少女のことも知らない」としらをきるが、そこに認知症の母親が現れてしまう。そして、少女の遺体を運ぶのに使った軍手を母親がつけ、恭一郎の前に出し、ドキリとする昭夫だった。

警察を何とかあしらうことができた、と思う昭夫だったが、『軍手の異臭』や『少女の遺体についていた芝生と同じような芝生の庭』『住宅街にもかかわらず、泥ハネがついた自転車』などから前原家の人間が怪しい、と恭一郎は思い始める。

当初、「変質者が遠くから遺体を車で運んできたのでは?」と考えていた松宮だったが、事件現場についていた自転車らしきタイヤ痕などから、恭一郎の推理を指示するようになっていった。幾度となく訪問してくる恭一郎たちの無言の圧力に、昭夫は「誤魔化しきれない」と思うようになる。そこで、認知症の実母に少女殺害の罪を着せることを思いつく。

恭一郎たちが現れたタイミングを図り、わざと母親が暴れているかのような演出を行ったりと、その布石を打っていた昭夫たち。だが、献身的に母親の世話をする妹の証言から、「母は暴れたりしない」とあっさりとその企みは破綻していた。それに気づかぬ昭夫たちは、恭一郎にとうとうその企みを実行に移す。

「実は…母が人形を壊されたことを怒り、少女を殺害してしまったのです。だから、それを隠そうと、遺体を公園に運びました。でも、それもバレてしまっているようですので…こんなにボケているのだから、母を逮捕したりしませんよね?」と昭夫は話す。

だが、母親に話を聞く恭一郎は、その目に理性が宿っていることを見抜き、認知症ではないのではないか、と思う。また、指が口紅赤く塗られていることに気づいた。昭夫は「父親も認知症で、口紅で赤く指を塗っていた」と話した。そこで、昭夫の妹に話を聞くことにした恭一郎。

恭一郎は「お母さんを逮捕します。それで良いんですね?」と昭夫に問いかける。「つらい留置所生活が待っています。それで良いんですね?」と。

躊躇う昭夫だったが、それに同意するしかなかった。だが、警察署につれて行かれる前に、母親へ手渡された杖を見て、昭夫は愕然とする。そこには、自分が小学生の頃、母親へ渡した工作の札が下げられていた。「まだ、そんなものを…」と話し、昭夫は、その場に崩れ落ち、「母は…犯人などではありません」と自供した。

恭一郎は「お母さんが妹さんの口紅で遊び、指を塗れたのは事件の前日。その日が妹さんが家にやってきた最終日ですね。だから、その日しか塗れないんです。そう妹さんも証言している。そこからずっと赤く塗られていたとすると、少女の遺体にも口紅がついたはずです。だが、そんな形跡はなかった。つまり、お母さんが少女を殺害したはずがないんです」と語った。

さらに、「お母さんは認知症ではなかったようです。…実は、使った口紅は妹さんのものではなかった。ご自身のものだったようです。それを塗って、庭に隠した。それを妹さんに回収してもらうよう、お願いしたようです…ご自身の携帯電話で」と明らかにした。

実は、母親は認知症ではなかった。それを妹は知っていた。妹は「母さんは、この家族はもう崩壊してしまっている。絆なんてない。それが苦しくて…自分の世界に閉じこもるしかなかったの。認知症のフリをして」と話した。

泣きながら謝罪する昭夫に、母親は悲しげに、それでいて優しいまなざしを送り続けていた。何度となく、無言で『正しい行いをしろ』とメッセージを送り続けていた母親。彼女は、恭一郎の前に遺体処理に使った軍手を出したり、口紅でアリバイを証明したりなど、正直に警察に話すように、と促していたのだった。それに後押しされ、昭夫は息子を出頭するように説得するのだった。

事件解決後、松宮は世話になった叔父・加賀隆正に病院へ会いに行った。加賀隆正は、危篤状態にあった。恭一郎を待つ松宮だったが、病室に決して会いに来ようとせず、外から恭一郎は見守るだけだった。

どうして会わないのか、と問う松宮に、恭一郎は「父との約束だ。母は家庭を顧みない父から離れ、一人で死んでいった。『死の間際、どんなに息子に会いたかっただろうか…その孤独を自分も引き受ける義務がある。だから、恭一郎、お前は私に会いに来るな。死の際であっても』と父とは約束していたんだ」と話した。

そして、恭一郎は亡くなった父に会いに、病室へと向かうのだった。数年後、父親の墓前で手を合わせる恭一郎がいた。そして、その同じ墓地に、昭夫やその母親たちが現れた。亡くなった彼らの父親の墓前に手をあわせに。

その姿を見た恭一郎は、そっと姿を消した。

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