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「プリズン・トリック」のネタバレ・あらすじ

2012.03.17 (Sat)
【登場人物】
・宮崎春雄:安曇野市の商工観光課に勤務していた後、第三セクターである株式会社安曇トマトファームの営業統括本部長に就任。義父は、安曇野市の市長。
 飲酒運転で村上諒子を撥ね、死に至らしめてしまった罪で交通刑務所である市原刑務所に入所している。「石塚死すべし 宮崎」と書かれた書面とともに、刑務所内に死体が発見され、石塚を殺害し、逃亡したと考えられた。

・石塚満:交通刑務所である市原刑務所に入所中。

・村上諒子:株式会社安曇トマトファームに勤務。会社自体が市長の裏金作りに利用されていることを発見し、糾弾しようとしていた。その最中、宮崎春雄により轢き殺さてしまう。

・村上康祐:村上諒子の夫。大手時計メーカーの下請け工場に勤務。

・戸田和義:村上康祐、諒子の大学の同期。

【あらすじ】
 交通刑務所で、変死体が発見された。
「前へ倣え」姿の死体のそばには、「石塚、死すべし。宮崎」と書かれた紙があり、顔や指先は濃硫酸で焼かれていた。衣服の名前、そして書面から、その変死体は石塚であり、宮崎の姿が消えていたと判断された。
 刑務官たち、そして警察官たちにより石塚の捜索が始まった。ところが、捜査の中で、驚くべき事実が判明した。
 実は、服役していた石塚満は、全くの別人だった。彼は自宅で登山中に滑落し、意識不明となっていたのだった。病院での入院後、自宅で植物状態になって妻に介護を受けていたのだった。そして、亡くなったのは石塚でなく宮崎であることが判明する。
 どうして石塚になりすました人物は、宮崎を殺害したのか…この事件の裏には、宮崎の起こした交通事故が絡んでいた。

【ネタバレ】
 石塚になりすましていたのは、村上康祐だった。村上は、妻・諒子を交通事故で亡くしたと思っていた。だが、「車から放り出された女性を、別の車が轢いた」との目撃者の証言から、実際は交通事故に見せかけた殺人ではないか、疑いだす。
 その事故の裏には、諒子が勤める安曇トマトファームの市長による裏金作りが関係していた。そのことを帳簿から発見した諒子が公表するのを恐れた宮崎、市長が殺害したのではないか、と思い至る。
 「執行猶予を得るために控訴しなかったのは、事件が明るみになるのを恐れたからか…刑法39条、一事不再理の原則を利用したのか」と。
 村上は友人・戸田とともに、宮崎が出所するのも待てず、刑務所内で復讐することを考える。
 まずは郵便局員として勤務し、その通知書から石塚が入所することを知り、石塚に成り代わって服役することとした。ところが、石塚はその間に登山中の滑落で寝たきりとなってしまう。
 石塚として入所した村上は、刑務官になりすました戸田の手引きにより、倉庫で宮崎を殺害する。村上、戸田は石塚、宮崎として朝の門扉開放までなりすましていた。その後、彼らは脱走に成功する。ところが、逃走経路として網戸を切り裂くことを村上が忘れていたため、事件現場が密室となってしまっていたのだ。
 彼らはその後、市長を殺害する。こうして村上の復讐は終わりを告げた。

 だが、村上諒子の死の真相は異なっていた。その事実を手記(真犯人からの手紙)として戸田は公表した。
 諒子を殺害し、車から放り出したのは戸田だった。学生の頃から、戸田は諒子にストーキングを行なっていた。美しいものを破壊する衝動、彼はそれに突き動かされてしまっていたのだ。
 そして、その事実を村上に告げ、村上が精神的に壊れてしまうことへ愉悦を感じるだろう、と手記を結んでいた。


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