歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」のネタバレ・あらすじ
2012.04.25 (Wed)
【登場人物】
・成瀬将虎:自称「何でもやってやろう屋」。2歳年下の妹・綾乃と二人暮らし。探偵事務所に勤めていたこともあるが、半人前になる前に辞めてしまった。しかし、元探偵とキヨシに見栄を張ったために愛子から依頼を受けることとなる。
・麻宮さくら:人生に悲観し、地下鉄に飛び込もうとしたが、将虎に助けられる。
・芹澤清:将虎の出身高校の後輩。同じフィットネスクラブに通う久高愛子に想いを寄せている。
・久高愛子:白金台の高級住宅街に住む。聖心女子学院に初等科から通っていたお嬢様。
・古屋節子:主婦。何でも買ってしまう癖が直らず、蓬莱倶楽部(悪徳商法詐欺集団。ただの水を1本2万円で売ったり、100万円する布団を売りつける)にカモにされる。借金返済のために倶楽部の犬となり、言うままに行動し、犯罪に加担してしまう。
・安藤士郎:将虎の友人。将虎は安(やす)さんと呼ぶ。将虎が講師を務めるパソコン教室で生徒として出会った。離婚した妻の子の写真を撮ってきてほしいと将虎に頼む。
【あらすじ】
成瀬将虎は、ある日後輩のキヨシから、彼が密かに想いを寄せる久高愛子の相談に乗ってほしいと頼まれる。久高愛子は、轢き逃げに遭い亡くなった身内・久高隆一郎が悪徳商法業者・蓬莱倶楽部によって保険金詐欺に巻き込まれていた証拠を掴んで欲しい、家柄の手前警察には相談しにくいと依頼してきた。
同じ時期、将虎は地下鉄に飛び込もうとした麻宮さくらという女性を助ける。それがきっかけとなり、以後何度かデートを重ねる仲になる。将虎の恋の行方と、保険金詐欺事件の真相究明、2つの出来事が交錯する。
【ネタバレ】
・成瀬将虎は、70歳の男性であり、他の登場人物である麻宮さくら、久高愛子らも高齢者である。あたかも若者のような行動を示す(成瀬が筋トレに勤しんだり、若い女性を買春したりする)ため、ラストで明かされる驚くべき事実となっている(いわゆる叙述トリック)。
・麻宮さくら=古屋節子である。古屋節子は、蓬莱倶楽部に利用され、犯罪に加担する自身の身に絶望し、自殺しようとしていたのだった。ところが、成瀬将虎に助けられ、将虎を事故死に見せかけ、保険金をだまし取ろうと画策し、死ぬのを思いとどまろうとする。ところが、将虎に好意を持ってしまい、その計画は頓挫する。
・安藤士郎は、不法就労していたタイ人女性と偽装結婚をする。その際、その女性と一時期同棲し、娘をもうけた。ところが、そのタイ人女性は安藤と別れ、名古屋に引っ越した。娘は17歳という身ながら、体を壊した母親の代わりにスナックで働いていた。そのことを知った安藤は、保険金を掛けた上で自殺をする。保険金を娘に遺すために。
しかし、その保険は加入後、1年経過しないとその保険金は払われない。そのため、安藤の死は無駄になってしまう。そこで、将虎は死体を処理した上で、安藤に成り代わり、年金をそのまま娘に送り続けることにした。
・将虎は、蓬莱倶楽部の本社で、安藤士郎にかけられた生命保険の書類を見つける。受取人は、麻宮さくらだった。勝手に入籍され、しかも勝手に生命保険に加入させられていた。そのことから、麻宮さくら(=古谷節子)は、蓬莱倶楽部の手先であり、なおかつ将虎を殺害しようと試みている、と判明したのだった。
・将虎は、古谷節子に警察へ出頭し、全てを白状し、蓬莱倶楽部の悪事を明らかにするように勧める。もはや用済みとなった節子は、蓬莱倶楽部により抹殺されてしまう可能性が高く、それならば警察に保護してもらう方が得策である、と説得するのだった。
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・成瀬将虎:自称「何でもやってやろう屋」。2歳年下の妹・綾乃と二人暮らし。探偵事務所に勤めていたこともあるが、半人前になる前に辞めてしまった。しかし、元探偵とキヨシに見栄を張ったために愛子から依頼を受けることとなる。
・麻宮さくら:人生に悲観し、地下鉄に飛び込もうとしたが、将虎に助けられる。
・芹澤清:将虎の出身高校の後輩。同じフィットネスクラブに通う久高愛子に想いを寄せている。
・久高愛子:白金台の高級住宅街に住む。聖心女子学院に初等科から通っていたお嬢様。
・古屋節子:主婦。何でも買ってしまう癖が直らず、蓬莱倶楽部(悪徳商法詐欺集団。ただの水を1本2万円で売ったり、100万円する布団を売りつける)にカモにされる。借金返済のために倶楽部の犬となり、言うままに行動し、犯罪に加担してしまう。
・安藤士郎:将虎の友人。将虎は安(やす)さんと呼ぶ。将虎が講師を務めるパソコン教室で生徒として出会った。離婚した妻の子の写真を撮ってきてほしいと将虎に頼む。
【あらすじ】
成瀬将虎は、ある日後輩のキヨシから、彼が密かに想いを寄せる久高愛子の相談に乗ってほしいと頼まれる。久高愛子は、轢き逃げに遭い亡くなった身内・久高隆一郎が悪徳商法業者・蓬莱倶楽部によって保険金詐欺に巻き込まれていた証拠を掴んで欲しい、家柄の手前警察には相談しにくいと依頼してきた。
同じ時期、将虎は地下鉄に飛び込もうとした麻宮さくらという女性を助ける。それがきっかけとなり、以後何度かデートを重ねる仲になる。将虎の恋の行方と、保険金詐欺事件の真相究明、2つの出来事が交錯する。
【ネタバレ】
・成瀬将虎は、70歳の男性であり、他の登場人物である麻宮さくら、久高愛子らも高齢者である。あたかも若者のような行動を示す(成瀬が筋トレに勤しんだり、若い女性を買春したりする)ため、ラストで明かされる驚くべき事実となっている(いわゆる叙述トリック)。
・麻宮さくら=古屋節子である。古屋節子は、蓬莱倶楽部に利用され、犯罪に加担する自身の身に絶望し、自殺しようとしていたのだった。ところが、成瀬将虎に助けられ、将虎を事故死に見せかけ、保険金をだまし取ろうと画策し、死ぬのを思いとどまろうとする。ところが、将虎に好意を持ってしまい、その計画は頓挫する。
・安藤士郎は、不法就労していたタイ人女性と偽装結婚をする。その際、その女性と一時期同棲し、娘をもうけた。ところが、そのタイ人女性は安藤と別れ、名古屋に引っ越した。娘は17歳という身ながら、体を壊した母親の代わりにスナックで働いていた。そのことを知った安藤は、保険金を掛けた上で自殺をする。保険金を娘に遺すために。
しかし、その保険は加入後、1年経過しないとその保険金は払われない。そのため、安藤の死は無駄になってしまう。そこで、将虎は死体を処理した上で、安藤に成り代わり、年金をそのまま娘に送り続けることにした。
・将虎は、蓬莱倶楽部の本社で、安藤士郎にかけられた生命保険の書類を見つける。受取人は、麻宮さくらだった。勝手に入籍され、しかも勝手に生命保険に加入させられていた。そのことから、麻宮さくら(=古谷節子)は、蓬莱倶楽部の手先であり、なおかつ将虎を殺害しようと試みている、と判明したのだった。
・将虎は、古谷節子に警察へ出頭し、全てを白状し、蓬莱倶楽部の悪事を明らかにするように勧める。もはや用済みとなった節子は、蓬莱倶楽部により抹殺されてしまう可能性が高く、それならば警察に保護してもらう方が得策である、と説得するのだった。
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