鍵のかかった部屋 第03話「盤端の迷宮」
2012.05.19 (Sat)
【登場人物】
・竹脇伸平:28歳、将棋棋士。
・来栖奈穂子:将棋棋士、竹脇伸平とは交際をしていたという。
・榎本径:防犯コンサルタント。
・青砥純子:弁護士。
【あらすじ】
榎本径(大野智)は、青砥純子(戸田恵梨香)と刑事・鴻野(宇梶剛士)とともに、プロ棋士・竹脇が殺害されたホテルにやってきた。そこはビジネスホテルの一室で、竹脇は背中を包丁で一突きにされ倒れていたという。現場は、窓もドアも施錠されチェーンまでかけられた密室で、室内には将棋盤が残されていた。
榎本は、第一発見者のホテルマンに、部屋を開けたときドアに遺体が触れたかどうかを尋ね、スタッフはチェーンがかかっていたため届かなかったと証言した。
そこへ、来栖奈穂子(相武紗季)が入ってきた。鴻野は竹脇の恋人だという奈穂子に遺留品を見せ、竹脇のものだと確認させた。そのなかに、携帯電話やパソコンがなかったが、竹脇はどちらも持っていなかったと奈穂子は答えた。そして、棋盤にあった駒をひとつ取ると机の上に置いた。そんなとき、奈穂子が最近話題の女流棋士だと気づいた純子は盛り上がる。そして名刺を差し出すと、自分の上司・芹沢豪(佐藤浩市)が竹脇から法律相談を受けていた関係で、今回の事件の捜査協力をすることになったと説明した。
その後、純子は奈穂子に芹沢を引き合わせた。現在、三段の奈穂子は26歳までに四段に昇級できなければプロにはなれない、26歳の自分にとっては、今期が最後のチャンスなのだと明かした。
数日後、榎本と純子は将棋会館にやってきた。すると、そこで後輩の棋士・稲垣真理(山下リオ)を慰めている奈穂子に出くわした。真理は、恋人が殺害された奈穂子のことを当人以上に心配しているのだという。その後、三段リーグ戦が行われ、多くの棋士とともに奈穂子も対戦する。
榎本と純子が報道陣に紛れて観戦していると、終盤に差し掛かったところで奈穂子の手が止まる。追い詰められたのだ。するとそのとき、奈穂子が深呼吸し髪を右の耳にかけた。それを見た真理は、立ち上がり部屋を出ていった。数分が過ぎた頃、奈穂子は次の手を指し、勝負を決めた。あと一戦勝てば四段へと昇級が確定するという奈穂子は、報道陣に囲まれた。その様子を見た棋士・中野秀哉(忍成修吾)は、竹脇の死後ますます奈穂子の人気が高まり、竜王戦で八連覇を成し遂げた毒島薫(貴志祐介)がかすんでしまい気の毒だ、と漏らした。さらに、竹脇が携帯を持っていたとも証言した。
そんななか、榎本と純子は棋士で将棋番組の解説をしている谷二郎(児玉頼信)を収録スタジオに訪ねる。谷は竹脇を恨んでいる人間は腐るほどいて、毒島もそのひとりだと証言した。その後、谷は、毒島が指した「1六桂」という手について解説しはじめた。トッププロでさえ気づかなかった絶妙手だという一手を見た榎本は、それが殺害現場に残された局面と同じだったと気づく。
さらに榎本は、奈穂子と真理が最近リーグ戦で残した手順が、将棋ソフトが選ぶ手と9割近く一致することも突き止めていた。奈穂子と真理が協力して不正を行っていたと推測すると、すべての辻褄が合うという。
【ネタバレ】
竹脇の背中を刺した来栖奈穂子は部屋から出たが、忘れ物に気づいて引き返した。そしてドアを開けると、なぜかドアチェーンがかかっていた。竹脇が最後の力を絞ってかけたのだ。ここで密室が完成した。
竹脇が必死で守ろうとしたのは、犯人が取りに戻ったのと同じ、部屋にあった将棋盤の局面だった。そこに残された「1六桂」こそ、犯人を示す手掛かりになるからだ。
「1六桂」は、毒島竜王が同日の午後に指した手だが、そのとき竹脇はホテルにいた。テレビ中継されていないこの指し手を竹脇が知るには、携帯電話やパソコンしかないが、そのどちらも現場にはなかった。事情聴取に応じた犯人は、竹脇が携帯を持っていなかったとウソの証言をした。
携帯は、竹脇殺害後に犯人が持ち去った。その携帯はもともと犯人のものだが、携帯を使い不正を行っていたと知った竹脇が取り上げたのだ。そこには不正の証拠が残っているため、犯人は何としても取り戻したかった。
しかし、そもそも犯人は殺害現場で将棋盤の駒を動かす、という自白に近い行動を取っていた。竹脇が指した「1六桂」の駒を机に戻そうしたのだ。これこそ、犯人でしか取れない行動だった。
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・竹脇伸平:28歳、将棋棋士。
・来栖奈穂子:将棋棋士、竹脇伸平とは交際をしていたという。
・榎本径:防犯コンサルタント。
・青砥純子:弁護士。
【あらすじ】
榎本径(大野智)は、青砥純子(戸田恵梨香)と刑事・鴻野(宇梶剛士)とともに、プロ棋士・竹脇が殺害されたホテルにやってきた。そこはビジネスホテルの一室で、竹脇は背中を包丁で一突きにされ倒れていたという。現場は、窓もドアも施錠されチェーンまでかけられた密室で、室内には将棋盤が残されていた。
榎本は、第一発見者のホテルマンに、部屋を開けたときドアに遺体が触れたかどうかを尋ね、スタッフはチェーンがかかっていたため届かなかったと証言した。
そこへ、来栖奈穂子(相武紗季)が入ってきた。鴻野は竹脇の恋人だという奈穂子に遺留品を見せ、竹脇のものだと確認させた。そのなかに、携帯電話やパソコンがなかったが、竹脇はどちらも持っていなかったと奈穂子は答えた。そして、棋盤にあった駒をひとつ取ると机の上に置いた。そんなとき、奈穂子が最近話題の女流棋士だと気づいた純子は盛り上がる。そして名刺を差し出すと、自分の上司・芹沢豪(佐藤浩市)が竹脇から法律相談を受けていた関係で、今回の事件の捜査協力をすることになったと説明した。
その後、純子は奈穂子に芹沢を引き合わせた。現在、三段の奈穂子は26歳までに四段に昇級できなければプロにはなれない、26歳の自分にとっては、今期が最後のチャンスなのだと明かした。
数日後、榎本と純子は将棋会館にやってきた。すると、そこで後輩の棋士・稲垣真理(山下リオ)を慰めている奈穂子に出くわした。真理は、恋人が殺害された奈穂子のことを当人以上に心配しているのだという。その後、三段リーグ戦が行われ、多くの棋士とともに奈穂子も対戦する。
榎本と純子が報道陣に紛れて観戦していると、終盤に差し掛かったところで奈穂子の手が止まる。追い詰められたのだ。するとそのとき、奈穂子が深呼吸し髪を右の耳にかけた。それを見た真理は、立ち上がり部屋を出ていった。数分が過ぎた頃、奈穂子は次の手を指し、勝負を決めた。あと一戦勝てば四段へと昇級が確定するという奈穂子は、報道陣に囲まれた。その様子を見た棋士・中野秀哉(忍成修吾)は、竹脇の死後ますます奈穂子の人気が高まり、竜王戦で八連覇を成し遂げた毒島薫(貴志祐介)がかすんでしまい気の毒だ、と漏らした。さらに、竹脇が携帯を持っていたとも証言した。
そんななか、榎本と純子は棋士で将棋番組の解説をしている谷二郎(児玉頼信)を収録スタジオに訪ねる。谷は竹脇を恨んでいる人間は腐るほどいて、毒島もそのひとりだと証言した。その後、谷は、毒島が指した「1六桂」という手について解説しはじめた。トッププロでさえ気づかなかった絶妙手だという一手を見た榎本は、それが殺害現場に残された局面と同じだったと気づく。
さらに榎本は、奈穂子と真理が最近リーグ戦で残した手順が、将棋ソフトが選ぶ手と9割近く一致することも突き止めていた。奈穂子と真理が協力して不正を行っていたと推測すると、すべての辻褄が合うという。
【ネタバレ】
竹脇の背中を刺した来栖奈穂子は部屋から出たが、忘れ物に気づいて引き返した。そしてドアを開けると、なぜかドアチェーンがかかっていた。竹脇が最後の力を絞ってかけたのだ。ここで密室が完成した。
竹脇が必死で守ろうとしたのは、犯人が取りに戻ったのと同じ、部屋にあった将棋盤の局面だった。そこに残された「1六桂」こそ、犯人を示す手掛かりになるからだ。
「1六桂」は、毒島竜王が同日の午後に指した手だが、そのとき竹脇はホテルにいた。テレビ中継されていないこの指し手を竹脇が知るには、携帯電話やパソコンしかないが、そのどちらも現場にはなかった。事情聴取に応じた犯人は、竹脇が携帯を持っていなかったとウソの証言をした。
携帯は、竹脇殺害後に犯人が持ち去った。その携帯はもともと犯人のものだが、携帯を使い不正を行っていたと知った竹脇が取り上げたのだ。そこには不正の証拠が残っているため、犯人は何としても取り戻したかった。
しかし、そもそも犯人は殺害現場で将棋盤の駒を動かす、という自白に近い行動を取っていた。竹脇が指した「1六桂」の駒を机に戻そうしたのだ。これこそ、犯人でしか取れない行動だった。
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