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鍵のかかった部屋 第05話「鍵のかかっていない部屋」

2012.05.19 (Sat)
【登場人物】
・杉崎俊二:中学校の数学教師、野球部の顧問。同僚の飯倉加奈と交際中。マイホームを建てたが、地震を契機に欠陥住宅であると判明し、義理の叔父である施工会社社長と揉めている。
・飯倉加奈:中学校の英語教師、テニス部の顧問。
・竹本袈裟男:新愛工務店社長。杉崎俊二の叔母・美沙子の夫。
・榎本径:防犯コンサルタント。
・青砥純子:弁護士。

【あらすじ】
榎本径(大野智)は、新築の家で起こった死亡事件現場にやってきた。その家は、高校教師・杉崎(新井浩文)が建てたものだが、引渡し直後に起こった震度4の地震で大きく歪んでしまった。杉崎は、施工会社に手抜き工事だとクレームをつけ、社長の竹本(田窪一世)が補修工事を請け負うことに。ところが、その下見の最中に竹本が亡くなったという。

榎本を現場に呼んだのは、青砥純子(戸田恵梨香)でも芹沢豪(佐藤浩市)でもなく、刑事・鴻野(宇梶剛士)だった。榎本の防犯やカギに関する知識や能力を目の当たりにし、協力を要請したのだ。現場には、現在手がけている買収契約に施工会社が関係していた芹沢と、偶然、榎本と行動をともにしていた純子も集まった。

遺体発見現場のリビングも家同様に大きく歪み、ドアも開閉できない状態だった。窓は施錠されていたため、逃走経路に使えた可能性があるのは廊下側のドアだけだが、このドアを閉めるには室内から一定の場所を何度も強い力で叩く必要があった。

この部屋は密室だったのか、と尋ねる純子に、榎本は部屋にはもうひとつ開口部があると示唆。それは、リビングの壁に開けられた内径7.5センチのエアコンのダクト用の穴だった。

榎本、純子、芹沢は杉崎が勤める高校を訪ねた。そして、杉崎が顧問を務める野球部員から話を聞き、事件当日の9時から12時まで練習があり、杉崎も参加していたことがわかる。竹本の死亡推定時刻は10時から11時までだから、杉崎のアリバイは証明された。榎本らが高校を出ようとしたとき、体育倉庫からふたりの野球部員が出てきた。様子がおかしかったため倉庫を覗いてみると、室内にはタバコの匂いが充満していた。

榎本と純子は再び事件現場へやってきた。榎本は、ダクト用の穴を使いドアを閉めることができるかどうかが密室を解く鍵だと言う。そこへ芹沢が入ってきて、近所でランニング中の野球部員たちに会ったと話す。1時間も走るなんて青春だ、と言う芹沢の言葉に何かがひらめいた純子は部屋を飛び出していく。そして、追いついた部員たちに、ランニング中、杉崎はどこにいるのかと尋ねるが、部員たちは知らなかった。そこへ、自転車に乗った榎本が到着、部員たちを眺めるとほかにも部員がいたはずだと聞く。ランニングに参加しない部員がいると聞いた榎本は、再び学校へ。そして、体育倉庫の扉を開けると、以前目撃したふたりがタバコを吸っていた。榎本は、事件発生時もそこにいたふたりから、事件当日に倉庫からピッチングマシンが無くなっていたという証言を得る。そして、密室は破れた、と言った。

その後、榎本、純子、芹沢は杉崎と対峙した。警察が事故死だと断定したのに何の用か、といぶかしがる杉崎に、芹沢は自分たちは竹本は殺害され、ボールを使ったトリックで密室が作られたと考えている、と話す。そして、榎本がダクト用の穴とピッチングマシンを使ったトリックを披露した。学校から借りてきたマシンにテニスボールをセットすると、ボールはダクト穴を通り猛スピードでリビングのドアを叩いた。それを繰り返すうち、ドアは完全に閉まった。室内にはボールが溜まるが、それは家の傾斜を利用し下部のダクト穴に集まり、摘出できるよう計算されていた。

状況証拠を示されても自分には殺害理由がない、と言い張る杉崎に、純子が杉崎の婚約者・飯倉加奈(関めぐみ)から話を聞いた、と切り出した。

加奈は、杉崎との将来に不安を感じていた。そんな矢先に地震が起こり、新居が歪んでしまう。歪んだ家に自分たちの未来を見た加奈は、結婚を取り止める決意をし杉崎に伝えた。しかし、杉崎はそれが単に家の問題だと思い、家は直るから、と加奈をなだめた。それでも、決心を変えない加奈に杉崎は絶望。怒りの矛先は竹本に向いたのだった。

またもや密室事件を解決した、と意気揚々の芹沢は、鴻野に礼を言われさらに上機嫌になり、榎本と純子をチームメイトだと言って飲みに誘うが…。

【ネタバレ】
犯行現場のリビングの窓は施錠され、内側からビニールで覆われていた。唯一の脱出経路である廊下側のドアは枠が歪み、室内から強い力で同じ場所を叩かない限り、廊下側からは閉められない。竹本を殺害後、ドアから部屋を出た杉崎は、どうやって閉めたのか?

可能性があるのは、ドアから数メートル離れた壁に2箇所あった直径7.5センチのエアコンのダクト用の穴のみ。穴から棒などを通して叩くことができないとなれば、何で叩いて閉めたのか。

気になったのは、壁とカウンターに残ったテープだ。ほかの場所のテープは丁寧に貼られていたのに、ここだけ乱暴に引きちぎられていた。このテープの点をつなぐと不思議なラインが出来る。しかも、ビニールシートを貼れば床の隅を三角形に切り取ったようになる。

野球部顧問の容疑者にはアリバイがあると思われたが、1時間だけ犯行可能な空白があった。自宅と学校は至近距離。学校の体育倉庫には、ピッチングマシンがあった。ダクト用の穴を通るテニスボールを使い、連続してドアを叩けば閉まるはずだ。現場からは黄色いフェルトも採取されていた。これが決定的な証拠になるだろう。

ドアを閉めた後室内に溜まったボールは、家の傾斜と3のようにセットしてあったビニールシートを利用して、下部のダクト穴に集め一つずつ摘出し、同じ穴から紐を使って ビニールシートを回収。この後ダクトのフタを閉めて密室が完成したのだ。

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