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「悪の教典」あらすじ・ネタバレ

2012.10.14 (Sun)
蓮実聖司は、晨光学院町田高校の英語教諭である。生徒から絶大な人気を誇り、職員やPTAの間でも信頼が厚い。格闘技を含むスポーツもでき頭脳明晰だが、その正体は決定的に他者への共感能力に欠けた生まれついてのサイコパス(反社会性人格障害)で、邪魔者は躊躇せず簡単に殺害するサイコキラーだった。

蓮実が担任をつとめるクラスには、蓼沼将大という生徒がいた。彼は厳つい風貌の不良少年であり、家庭環境は荒んでおり同級生からの評判はすこぶる悪い。そんな彼を排除しようと、蓮実は裏サイトで蓼沼を誹謗中傷するように生徒を先導した。結果、蓼沼はクラスで孤立し、暴力事件を引き起こして退学となった。

次に標的となったのは、モンスターペアレントの清田勝史だった。娘である梨奈がいじめられていると思い込み、蓮実に面会を求めては文句を言い続けていた。そこで蓮実は、清田の家を近隣で出没していた放火魔の手口を真似、焼死させたのだった。

さらに、蓮実は数学教師である真田俊平から、「蓮実先生の安原美彌が、教師と関係を持っている」と聞きつけた。実際、蓮実は安原と関係を持っていたのだった。そこで、真田を飲酒運転で辞職させようと思い立つ。強い酒と睡眠薬で昏睡させ、蓮実に食って掛かる堂島智津子を撥ねた上で、学校で事故を起こさせた。結果、真田は懲戒免職、堂島は入院することとなった。後に、堂島は蓮実への怪文書を作成し、出まわらせようとしていたため、辞職に追い込まれた。

蓮実は、自分へ不利益もたらすような人間を、行き過ぎた行為により徹底的に排除する。それは幼少期からだった。生まれついての天使の様な容貌と悪魔ともいえる策略家の面を持っており、幼少の頃から凶悪な事件を引き起こしていたのだった。蓮実は中学生の頃に、両親も殺害している。父親が彼の"行為"に気づき、罪を償わせる、と話しているのを聞いたためだった。

両親の死後は、京都大学に入学するも2ヶ月で中退。その後、アメリカのハーバード大学を卒業し、MBAを取得後、金融企業でトレーダーとして才覚を発揮したが2年余りで退職させられている。彼が勤めた会社で、上役らがインサイダー取引で得た利益を自らのものにしようとしたが、それに気づかれた社長に「辞職し、その後はアメリカ国内に二度と足を踏み入れてはならない。さもなくば、死あるのみだ」と宣告されたからだった。彼はテロリストのリストに載せられてしまったのだ。日本に帰国したが、アメリカに入国できない以上、メガバンクや証券会社、輸出企業などは勤めることができない。

そのため、彼は教職に就いていた従妹の薦めで「特例免許状」を得て都立高校に奉職。教職に就いていた従妹の薦めで「特例免許状」を得て都立高校に奉職することになった。その都立高校で、問題を起こしていた不良生徒4人を自殺に見せかけ殺害。下鶴刑事に必要に追求され、蓮実は晨光学院町田高校に勤務先を変更している。

この都立高校の寒河江教諭に修学旅行中で出会い、その際に気まずそうな表情を浮かべているところを、同僚の釣井教諭は見逃さなかった。釣井は蓮実の弱みを握るため、都立高校に出向き、話を聞きに行った。そのことを蓮実は聞きつけ、釣井を自殺に見せかけて殺害した。

一連の"事件"に、教諭が関与しているのではないか、と考えている者もいた。生徒の早水圭介だった。校内に盗聴器があるのではないかと考え、彼は深夜に探していた。そこを蓮実に捕らえられ、殺害される。この早水圭介の携帯電話を持っていることを安原美彌に知られてしまい、蓮実は安原美彌殺害を決意する。

文化祭の準備中、蓮実は安原を屋上に呼び出す。そこで遺書を遺し、飛び降り自殺したように見せかけた。全てはいつもと同じで、後はアリバイ工作をすることで全て終わると思っていた。ところが、屋上から出てくるところをクラスメイトである永井あゆみに見られてしまう。永井あゆみは、安原と蓮実の間柄を怪しんでおり、そのことを周囲に伝えてしまう。さらに、屋上の扉ノブについた血痕を発見されてしまい、蓮実は永井あゆみを殺害する。

蓮実は、その晩の2つの事件をどのように隠蔽するか考えていた。そこで、ある1つの恐ろしい考えが浮かんだ。「木を隠すなら森の中」という言葉のように、死体の山の中に安原と永井の死体を隠蔽することだった。全てをクレー射撃を趣味とする久米剛毅教諭のせいに仕立て上げ、ショットガンによる全クラスメイト殺害を目論んだ。そこから、蓮実による大量殺戮が始まった。

全生徒および校内にいた2人の教諭を殺害し、呼び出した久米教諭を自殺に見せかけて殺害。自分は久米教諭に監禁されていた、と証言し、全ては終息するかに見えた。ところが、蓮実の裏をかいた片桐怜花、夏越雄一郎の証言と、AEDに残された生徒殺害時の声が決めてとなり、蓮実は逮捕された。すぐさま蓮実は「悪魔に取り憑かれた」などの証言を開始し、心神喪失状態であるかのような言動を繰り返し始めた。

事件が終わり、片桐怜花、夏越雄一郎は真田教諭と会っていた。真田は蓮実逮捕により、飲酒運転の疑いは晴れていた。片桐は、喫茶店で流れるテレビのニュースを観ながら、「心神喪失状態により、蓮実の死刑が回避されたら…」と考えていた。そうなった場合、いつか逃げ出し、間違いなく自分たちを殺害しにくるだろう。片桐怜花は、身体を恐怖に震わせていた。

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