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「冷たい熱帯魚」ネタバレ・あらすじ

2013.01.03 (Thu)
社本信行(吹越満)は、小さな熱帯魚屋を営んでいた。死別した前妻の娘・美津子(梶原ひかり)と、現在の妻・妙子(神楽坂恵)の折り合いの悪い二人に挟まれながらも、社本(吹越満)は、波風の立たないよう静かに暮らしていた。食事中に漫画を読み、携帯電話で話して彼氏のもとへ行ってしまうような行動にも、社本(吹越満)は何も言えなかった。

だが、家族の確執に向き合わない彼の態度は、ついに娘・美津子(梶原ひかり)の万引きを招く。スーパーでの万引き発覚で窮地に陥る社本だったが、そんな彼を救ったのはスーパー店長の友人である村田幸雄(でんでん)だった。村田(でんでん)の懇願により店長は、万引きを許す。さらに大型熱帯魚店を経営する村田は、娘・美津子(梶原ひかり)をバイトとして雇い入れる。その親切さと人の良さそうな男に誘われて、社本と村田夫婦との交流が始まる。

しばらくして、利益の大きい高級魚の取引を持ちかけられる社本(吹越満)。それが、村田の悪逆非道な「ビジネス」を知り、同時に引き返せなくなる顛末への引き金となった。吉田(諏訪太朗)は出資を求められ、高級魚養殖に対して、1千万円の出資を行った。契約を交わし、村田(でんでん)に栄養ドリンクを勧められた吉田(諏訪太朗)は飲むと、苦しみながら死んでいった。

社本(吹越満)は吉田(諏訪太朗)の死ぬ様を見て、激しく動揺した。だが、村田(でんでん)や妻・愛子(黒沢あすか)はお構いなしに、淡々と死体の運搬を始める。社本(吹越満)も運搬を手伝わされ、山小屋まで運転させられた。山小屋で、村田(でんでん)と妻・愛子(黒沢あすか)は、遺体を解体し、処理を始めた。内臓を細かく切断し、骨と筋肉を分けていった。

処理が一通り終わると、村田(でんでん)は「親父はおかしくなってしまって、この山小屋に閉じこもるようになった。俺も子供の頃に親父にここへ閉じ込められて…辛い思いをしたんだ」と独白し始めた。小休憩の後、最終的に、骨を焼き、内臓や筋組織を川へ捨てた。このようにして、"死体(ボディ)を透明にする"ことを村田(でんでん)は繰り返していたのだった。

店に戻ると、「警察に密告でもしたら、娘や妻がどうなるか分かっているのか?」と脅され、共犯者に仕立て上げられていく社本(吹越満)。吉田(諏訪太朗)の舎弟が「兄貴が最後に会ったのはお前(村田)だろ。どこに行ったんだ?」と店に怒鳴りこんでくる際にも、証言をさせられたのだった。

だが、警察も既に村田(でんでん)の周辺で失踪者が続発していたことに疑問を持ち始めていた。社本(吹越満)にもその旨を伝え、「以前に村田の下で働いていた男も失踪し、家族も行方不明になっている」と知らされる。真実を伝えるべきか迷う社本(吹越満)だったが、家族のことを思うと伝えることができなかった。

村田(でんでん)からの電話で呼び出された社本(吹越満)は、顧問弁護士の筒井高康(渡辺哲)の家へ向かわされる。そこでは、村田の妻・愛子(黒沢あすか)と情事を行なっていた筒井高康(渡辺哲)が、毒入の栄養ドリンクを飲まされ、死亡していた。慌てふためき、救急車を呼ぼうとする運転手も絞殺し、2人の死体を"透明にする"ため、再び山小屋へと運搬することになった。社本(吹越満)も再び、運搬を手伝わされる。

鼻歌交じり、冗談交じりに解体を行なっている横で、社本(吹越満)は大人しくしているしかできなかった。再び川へ内臓、筋組織を捨てる際、それを社本(吹越満)にやらせる村田(でんでん)。さらに、「お前の妻(妙子)を抱いたぞ」と告げる。そのことで怒り心頭に達した社本(吹越満)は、村田(でんでん)を殴りつけるが、逆に殴り倒されてしまう。泣きだした社本(吹越満)に、妻・愛子(黒沢あすか)を抱くように強制する。

村田の妻・愛子(黒沢あすか)を抱きながら、社本(吹越満)は手元にあったペンで愛子(黒沢あすか)の頸動脈を突いた。出血する愛子(黒沢あすか)に釘付けになった村田(でんでん)の頸動脈を再び刺し、社本(吹越満)は村田(でんでん)をメッタ刺しにした。

瀕死になった村田(でんでん)を山小屋に運び、社本(吹越満)は、愛子(黒沢あすか)にトドメをささせ、解体させた。その後、社本(吹越満)は娘を強引に家へ連れ帰り、家族で食事をとる。社本(吹越満)は、再び携帯電話に出て、彼氏のもとへ行こうとする娘を殴りつけ、失神させる。その横で妙子(神楽坂恵)を強引に犯し、全てを終わらせるために社本(吹越満)は、山小屋へ向かい、警察へ電話した。

解体を続ける愛子(黒沢あすか)を殴りつけ、それでも死ななかったために揉み合いとなった後に、社本(吹越満)は、ナイフで刺殺する。血塗れとなり、山小屋の玄関口で1人椅子に座っていた社本(吹越満)は、駆けつけた警察官に浴室を示した。警察は妻・妙子(神楽坂恵)と娘・美津子(梶原ひかり)を保護し、一緒に山小屋へと連れてきていた。

妻・妙子(神楽坂恵)が駆け寄ったところ、持っていたナイフで刺殺した。さらに、娘・美津子(梶原ひかり)ににじり寄ると、「お前は1人で生きていけるか?」と問いただす。さらに、腕を刺して「生きるっていうことはなぁ…痛いンだよ!」と言い放ち、自ら頸部を切り裂いた。

出血し、死亡した父親(吹越満)の遺体に向かって、娘・美津子(梶原ひかり)は笑いながら蹴りつけ、「やっと死にやがったな、クソジジイ。起きてみろよ」と言い放った。

【別エンディング】
2012年『映画秘宝』7月号の『恋の罪』DVD発売に際したインタビューで、園子温監督は「もし再編集することが可能なら、村田(でんでん)が社本(吹越満)に刺殺され、村田の妻(黒沢あすか)が笑っているくだりでエンドロール、という形にしたい」と語っていた。

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