30億円のダイヤモンドを横領した罪で服役しているニューヨーク市警の元警察官ニック・キャシディ(サム・ワーシントン)は、父親の葬儀に参列した際に脱獄し、高級ホテルの高層階に現れた。そして窓枠を越え、飛び降りようとする。

大勢の人が固唾をのみながらニックを見守る。ニックは要求を伝えるための交渉人としてニューヨーク市警の女性刑事・リディア(エリザベス・バンクス)を指名する。一方、ニックからある依頼を受けた弟・ジョーイ(ジェイミー・ベル)、その恋人であるアンジー(ジェネシス・ロドリゲス)は、向かいのビルの屋上に潜入し、下の階層へと侵入しようとしていたのだった。

元同僚のニューヨーク市警警官たち、ニューヨークでも指折りのダイヤモンド王と呼ばれる実業家であるディビッド・イングランダー(エド・ハリス)らの様々な思惑が交錯する中、ニックの本当の目的が明らかになっていく。
女性刑事・リディアは、若い警察官が飛び降り自殺を試みようとしたが、救えなかったことを気に病み、不眠症に悩まされていた。そんな彼女の経歴を詳しくニックは知っていた。室内から指紋も出ず、その話しぶりから単なる自殺志願者ではないとリディアは考えた。身元を調べるため、ニックにタバコを勧め、そのタバコから指紋を検出するように仕向けた。

ニックはどうしてこのような行動に出たのか、次第に明らかになっていく。女性刑事・リディアに、ニックは無実の罪で服役させられたのだと訴えた。バイトでイングランダーのダイヤモンを警備する仕事をしていたところ、ニックは覆面の2人組に殴られ、気を失った。ダイヤモンドを強奪されたのだが、それを信じてもらうことはできず、ニックが奪って細かく砕いて売りさばいたとされた。結果、ニックは服役することになったのだという。

しかし、この一件を裏で計画し、操っていたのはイングランダー自身だったのだ。金融危機に見まわれ、破産寸前だったイングランダーは、「ダイヤモンドを奪われた」と主張することで、多額の保険金を得て復活を遂げたのだった。

ニックと女性刑事・リディアのやり取りが続く中、弟・ジョーイとアンジーは、イングランダーの所有するビルに侵入していた。狙うは、「イングランダーがニックに奪われた、と主張するダイヤを探し出すこと」だった。綿密な計画のもと、いくつものセンサーを乗り越え、ジョーイたちは金庫にたどり着く。だが、その中にはダイヤはなかった。

しばらくして、金庫のセンサーが鳴り響く。イングランダーはニックの行動と、金庫内への侵入者がいたことを結びつけ、ダイヤを隠し金庫から取り出す。だが、それはジョーイたちの策略で、イングランダーに金庫からダイヤを取り出させる罠だったのだ。

イングランダーからダイヤを奪い返したジョーイたちだったが、イングランダーの息のかかった警官 ダンテ・マーカス(タイタス・ウェリバー)に取り押さえられてしまう。ジョーイの命がないぞ、と脅してニックに飛び降りることを強要するマイク。だが、それを元・相棒であるマイク・アッカーマン(アンソニー・マッキー)に助けられる。自らも撃たれ、瀕死となったマイクは、「服役するのが怖くて、濡れ衣を着せるしかなかった。ニックがその役目を負わされるとは知らなかった」と告げる。

ダイヤを取り戻し、意気揚々と引き上げようとするイングランダー。ニックは、彼を逃がすまいとして、警官隊の敷くマットの上へと飛び降りる。ニックはイングランダーを取り押さえ、ダイヤモンドを取り戻した。こうして、彼は無実の罪を晴らしたのだった。

釈放されたニックは、バーに向かう。そこには、父親の姿があった。父親は亡くなってはおらず、葬儀をひらくフリをして、逃亡する機会を作ったのだった。しかも、彼はホテルでルームサービスをし、ダイヤモンドの回収も行なっていたのだった。

その場にいた弟・ジョーイは、アンジーにプロポーズをしたのだった。婚約指輪は、不釣り合いなほど大きなダイヤモンドが乗っていた。彼の釈放を祝うリディアは、「あの指輪、家宝になるの？」と意味深に笑っていた。

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