半沢直樹シリーズ 第3部「ロスジェネの逆襲」あらすじ・ネタバレ
2013.10.01 (Tue)
簡単なあらすじ
1) 今回は、銀行の系列子会社である東京セントラル証券が舞台。IT企業である「電脳雑伎集団」による「東京スパイラル」の敵対的買収が実行されようとした。
2) 半沢は、東京中央銀行が背後にある「電脳雑伎集団」に対抗し、「東京スパイラル」側につく。「東京スパイラル」のアドバイザーとして、買収を阻止しようと活躍する。
3) 構図としては、[東京スパイラル/東京セントラル証券] vs [電脳雑伎集団/東京中央銀行]
4) 東京中央銀行は、大洋証券を利用して「東京スパイラル」の社長に、1) 新株発行、2) PC・周辺機器販売会社の「フォックス」にホワイトナイトを依頼するよう仕向ける。だが、「フォックス」は自力で再建することもできない財務状況であり、「電脳雑伎集団」に身売りすることが決まっていた。
5) 「東京スパイラル」は、「フォックス」買収に動き、全米最大手の通販サイトを目指すことを公表。株価は高騰した。
6) 東京中央銀行は増資を行って「東京スパイラル」買収に動こうとしたが、「電脳雑伎集団」の粉飾が発覚。
7) 東京中央銀行の証券部門の部長・副頭取は「電脳雑伎集団」に出向。半沢は、東京中央銀行 営業第二部 次長への栄転が決まる。
起:電脳雑伎集団による東京スパイラル買収の動き
2004年、銀行の系列子会社である東京セントラル証券・営業企画部に部長として半沢直樹は出向していた。東京セントラル証券の業績は振るわず、岡社長は「銀行を見返せ」と敵対心をむき出しにしていた。
そこにIT企業の雄「電脳雑伎集団」の平山一正社長から、ライバル会社である東京スパイラルを買収したいと相談を受ける。アドバイザーの座に就けば、巨額の手数料が転がり込んでくるビッグチャンスとなる。今までにない大きな取引であり、敵対的買収に向けてスキームを検討し、平山社長に提案することとなった。
ところが、平山社長は「提案が遅すぎる」とのことで、東京セントラル証券のアドバイザー契約を一方的に解除する。半沢にもその責任を問われ、立場が危うくなった。
その後、親会社である東京中央銀行が電脳雑伎集団のアドバイザーとして就任し、東京スパイラル買収を行おうとしていることが判明する。さらに、東京スパイラルの加納一成 役員と清田政伸 役員らが、社長と経営方針を巡って決裂。加納と清田らは、持ち株を場外取引に応じて、電脳雑伎集団に売却し、およそ25%が電脳雑伎集団側に所有される事態となっていた。
承:半沢直樹、東京スパイラルのアドバイザーに
東京スパイラルの瀬名洋介社長は、買収を阻止しようと思案していた。そこで、大洋証券の広重営業部長らは、新株発行とPC・周辺機器販売大手である「フォックス」にホワイトナイトとして登場してもらい、買収阻止を行おう、と提案する。
そんな最中、東京セントラル証券の森山雅弘は、同級生であった東京スパイラル・瀬名社長にコンタクトをとる。この縁から、半沢も瀬名社長と面識を持ち、買収阻止を目的とした新株発行の法的な問題点を指摘したことをきっかけとして、東京セントラル証券は、東京スパイラルのアドバイザーを任されることとなった。
当然のことながら、この行為は東京中央銀行と敵対することとなる。最初に子会社の案件を横取りしたのは親会社である東京中央銀行であるが、その東京中央銀行に半沢は真っ向から対抗することになる。だが、「銀行を見返せ」と常々言っている東京セントラル証券の岡社長は、半沢の行為を承認。東京スパイラル/東京セントラル証券 vs 電脳雑伎集団/東京中央銀行 の構図となった。
転:東京スパイラルによるフォックス買収
半沢は、今回の買収の件をリークした諸田の部下である三木の情報をもとに、背後で東京中央銀行が暗躍していることを推察する。
東京中央銀行が、電脳雑伎集団による東京スパイラル買収の動きを知ることに至ったきっかけは、東京セントラル証券の諸田祥一 営業企画部次長が東京中央銀行へリークしたことが原因であった。結果、東京セントラル証券へ出向していた諸田は、東京中央銀行へと返り咲くことができたのだった。
この諸田の情報をもとに、伊佐山泰二 証券営業部長、野崎三雄 次長らが、東京中央銀行のアドバイザリーのもと、電脳雑伎集団による東京スパイラル買収のスキームを実行するように糸を引いていたのだった。引いては、次期頭取の座を狙う三笠 副頭取も加担していた。
東京中央銀行の計画では、当然のことながら、ホワイトナイトとして登場するはずだった「フォックス」も、いずれは電脳雑伎集団に身売りし、電脳雑伎集団に傘下として入る手はずとなっていた。その見込があったため、「フォックス」にも融資するつもりであったのだ。
ところが、「フォックス」の債務状況悪化がマスコミにより公表されてしまい、東京中央銀行の目論みに歪が生じ始める。結果、電脳雑伎集団の平山社長は、東京中央銀行提案の「フォックス」買収を拒否する。
一方、買収を阻止するため、半沢は東京スパイラル・瀬名社長に「フォックス」買収を提案する。「フォックス」の子会社であるネット通販会社を傘下におくことで、東京スパイラルの検索技術により、全米最大の通販サイトを目標にすることで吸収合併によるシナジー効果を生み出せる、と提言したのだった。このことを半沢はマスコミに公表し、結果、東京スパイラルの株価は急騰したのだった。
東京スパイラルの株価高騰を受け、東京中央銀行の伊佐山 営業部長らは、買収に向けて、電脳雑伎集団への増資を余儀なくされた。だが、半沢のいた営業第二部の内藤部長は、伊佐山の提案する増資に反対の立場をとっていた。だが、三笠副頭取や三笠らの根回しにより、取締役会では賛成多数となる見込みであった。
結:電脳雑伎集団の粉飾、東京中央銀行のスキーム瓦解
半沢は、電脳雑伎集団を去った財務担当者のヒントをもとに、電脳雑伎集団が子会社を隠れ蓑に粉飾を行っていることを見破る。
電脳雑伎集団が、東京中央銀行にアドバイザーを依頼しなかったのは、その子会社への融資を受けていたからで、粉飾を指摘されるおそれがあったからだ。また、今回の敵対的買収を実行しようとしたのも、その粉飾をうやむやにするためだったのだ。電脳雑伎集団の実態は、赤字を計上していたのだった。
電脳雑伎集団の粉飾の事実を、取締役会で伊佐山につきつけ、東京中央銀行の電脳雑伎集団への増資は中止となる。結果、電脳雑伎集団による敵対的買収も失敗に終わった。半沢は、東京スパイラルを守ることに成功したのだった。
伊佐山と三笠副頭取は、半沢への恨みで半沢を電脳雑伎集団へ出向させるように根回しする。だが、逆に中野渡頭取によって、粉飾を見抜けなかった責任をとらされる形で、伊佐山と三笠副頭取らは電脳雑伎集団へ出向させられる。
半沢は、営業第二部 次長に返り咲くこととなったのだ。
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