「12人の優しい日本人」あらすじ・ネタバレ
2013.10.04 (Fri)
起:12人の陪審員が集合
ある殺人事件の審議のために12人の陪審員が集められた。ここに来た12人は、職業も年齢もバラバラな無作為に選ばれた人々。
・陪審委員長を努める40歳の体育教師の1号(塩見三省)
・28歳の会社員の2号(相島一之)
・49歳の喫茶店店主の3号(上田耕一)
・61歳の元信用金庫職員の4号(二瓶鮫一)
・37歳の庶務係OLの5号(中村まり子)
・34歳のセールスマンの6号(大河内浩)
・33歳のタイル職人の7号(梶原善)
・29歳の主婦の8号(山下容莉枝)
・51歳の歯科医の9号(村松克己)
・50歳のクリーニング店おかみの10号(林美智子)
・30歳の売れない役者の11号(豊川悦司)
・30歳の大手スーパー課長補佐の12号(加藤善博)
事件は、若くて美人な女性が、夫を殺害した罪で逮捕されたというものだった。現場は道路上であり、男性が通りがかったトラックに轢かれて死亡した。
「道路に夫を突き飛ばした」という主婦の証言やトラック運転手の「クラクションで警告したにも関わらず、男性が飛び出してきた」といった証言があったため、女性は殺人の罪に問われた。被害者は日常的に酔って暴力を振るうといったこともあり、事件当日も酔って妻につきまとい、掴みかかっていたということから、被告人は正当防衛を主張していた。
承:無罪派と有罪派
被告人が若くて美人だったことから審議は概ね無罪で始まり、すぐ終わるかに見えたが、討論好きの2号が無罪の根拠を一人一人に問い詰めたことから、審議は意外な展開へ発展する。
有罪派と無罪派と分裂、さらに陪審員達の感情までもが入り乱れ、被告人が有罪の線が強くなっていく。
有罪派は、「被告が外出前に子供にピザを注文していた=その日、自分が家には帰れないことを予想していた、つまりは計画的殺意があった」ということを根拠として主張。
だが、無罪派は「ピザの大きさにもよる。宅配ピザのような大きなものを子供1人のために注文するだろうか?自分も帰って食べるつもりだったのだ」と主張。両者の意見は平行線で、実際にピザを注文することとなった。
転:11号の推理
ピザが届く間、他の者から浮いていた11号(豊川悦司)が事件の謎解きを推測し始め、事件の新たなる真実が判明する。
証言者の主婦は、遠くから見ているだけだった。周囲は暗く、揉み合っている程度しか分からなかったはずである。そのため、「突き飛ばした」という証言はあてにならないはずである、と主張。
さらに、「トラックの運転手は、クラクションを本当に鳴らしていたか」と疑問を呈した。実際にクラクションが鳴らされていれば、証言者の主婦は、そこで振り返って事件の瞬間を見ているはずだが、「急ブレーキの音で振り返った」と主張しているのである。
つまりは、トラックの運転手はクラクションを鳴らしてはおらず、居眠り運転をしていおり、偽証したのではないか、と主張したのだった。
無罪派の結論としては、「ヒモ状態で三行半を突きつけられた被害者が、被告人によりを戻してほしいと頼みにいった。逃げ回る被告人を追い掛けていったが、仕事もなく妻にも見捨てられた人生を悲観し、被害者は走ってくるトラックに飛び込んだ。証言者の主婦は思い込みで突き飛ばしたと証言し、トラックの運転手は居眠り運転を隠蔽するために、偽証した」と結論づけた。
そこに、注文したピザが届く。注文したピザは子どもには大きすぎ、被告人も帰って一緒に食べるつもりだったのではない、と結論に至った。
結:無罪に決定
大多数が無罪と考える中、28歳の会社員の2号(相島一之)は依然として反対していた。実は彼自身、妻との間に問題を抱えており、今回の被告と彼の妻とをオーバーラップさせて憎んでいたのだった。
そこに11号(豊川悦司)がすかさず、「被告人は、あなたの奥さんじゃないんですよ」と指摘。2号(相島一之)は押し黙るしかなかったのだった。
改めて陪審員に意見を訊くと、無罪で満場一致となったのだった。
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