「紀子の食卓」あらすじ・ネタバレ
2013.10.28 (Mon)
・監督:園子温
・脚本:園子温
島原紀子(吹石一恵)は高校生であり、妹・ユカ(吉高由里子)、新聞記者の父・徹三(光石研)、母・妙子の4人家族で暮らしていた。
紀子は田舎でくすぶっている自分や、家族との人間関係に苛立ちを感じていた。そんな中、“廃墟ドットコム”という全国の女の子が集まるサイトを見つけた紀子は、そこで「ミツコ」と名乗り、ハンドルネーム「上野駅54」や他の仲間たちと知り合う。
紀子は、進路について父親と喧嘩し、家出してしまう。彼女たちとなら何でも分かり合えると感じた紀子は、東京へ向かう。
東京で紀子は「上野54」ことクミコ(つぐみ)と知り合い(クミコは、上野駅のコインロッカー54番に捨てられた赤ん坊だった)、彼女が経営する<家族サークル>とも言えるレンタル家族の一員となる。そこで紀子は「ミツコ」として<娘>の役割を演じながら、本物の<家族>との関係、本当の<自分>との関係を実感していく。
2002年5月26日、新宿駅8番線プラットホームから女子高生54人が、ホームへと一斉に飛び込んだ。その謎を解く手がかりを、妹・ユカは“廃墟ドットコム”の中に発見する。
女子高生54人が集団で自殺した次の日、54の赤い丸が増えていたことから、姉・紀子が54人の中にいるのではと想ったユカは、“廃墟ドットコム”の秘密をもって東京へ消える。
父・徹三は妻と共に、失踪した娘たちを探し出した。しかし、辿れば辿るほど、理解すればするほど、自らの愚かさに気づかされていく。
ユカの日記でが、見事なまでに徹三の行動を予測し、彼の愚かさを浮き彫りにしていた。娘のユカが、自分をこれほどまでに解析し、解りつくしていたのに、自分は娘たちを何一つ理解していなかったのだ。
ユカの失踪から2ヵ月後、母・妙子は自殺してしまう。徹三は、紀子とユカの消息を追ううちに、“廃墟ドットコム”のことを突き止めていた。
紀子もユカも彼らの組織<家族サークル>の一員だと知った徹三は、友人に頼んでクミコを母親役、紀子とユカを娘役だとして指名して呼び寄せるのだった。
徹三は、震える手でナイフを振りかざし暴れ、止めに入ったレンタル家族の関係者と思われる男たちを、全員殺害してしまう。放心状態の徹三と、震える紀子とユカの元に、クミコがやってくる。
クミコは、血まみれの三人と部屋を見ても表情ひとつ変えず、食事が始まる。だが、無情にも「レンタル家族」の契約は、時間を迎える。ユカは、「時間切れだけど延長したい」と泣きじゃくるのだった。四人で笑い、幸せな家族を演じる。食事の後は、みんな就寝するのだった。
ユカは、紀子が寝静まったのを確認すると、家を出た。紀子は、家から出て行くユカを、静かに見送るのだった。紀子は、すでに「ミツコ」ではなく紀子に戻っていた。
【関連記事】
「冷たい熱帯魚」ネタバレ・あらすじ
ネタバレ作品一覧
トップページへ「1分で分かるネタバレ」
・脚本:園子温
起:紀子の家出
島原紀子(吹石一恵)は高校生であり、妹・ユカ(吉高由里子)、新聞記者の父・徹三(光石研)、母・妙子の4人家族で暮らしていた。
紀子は田舎でくすぶっている自分や、家族との人間関係に苛立ちを感じていた。そんな中、“廃墟ドットコム”という全国の女の子が集まるサイトを見つけた紀子は、そこで「ミツコ」と名乗り、ハンドルネーム「上野駅54」や他の仲間たちと知り合う。
紀子は、進路について父親と喧嘩し、家出してしまう。彼女たちとなら何でも分かり合えると感じた紀子は、東京へ向かう。
承:レンタル家族
東京で紀子は「上野54」ことクミコ(つぐみ)と知り合い(クミコは、上野駅のコインロッカー54番に捨てられた赤ん坊だった)、彼女が経営する<家族サークル>とも言えるレンタル家族の一員となる。そこで紀子は「ミツコ」として<娘>の役割を演じながら、本物の<家族>との関係、本当の<自分>との関係を実感していく。
2002年5月26日、新宿駅8番線プラットホームから女子高生54人が、ホームへと一斉に飛び込んだ。その謎を解く手がかりを、妹・ユカは“廃墟ドットコム”の中に発見する。
女子高生54人が集団で自殺した次の日、54の赤い丸が増えていたことから、姉・紀子が54人の中にいるのではと想ったユカは、“廃墟ドットコム”の秘密をもって東京へ消える。
転:レンタル家族としての団欒
父・徹三は妻と共に、失踪した娘たちを探し出した。しかし、辿れば辿るほど、理解すればするほど、自らの愚かさに気づかされていく。
ユカの日記でが、見事なまでに徹三の行動を予測し、彼の愚かさを浮き彫りにしていた。娘のユカが、自分をこれほどまでに解析し、解りつくしていたのに、自分は娘たちを何一つ理解していなかったのだ。
ユカの失踪から2ヵ月後、母・妙子は自殺してしまう。徹三は、紀子とユカの消息を追ううちに、“廃墟ドットコム”のことを突き止めていた。
紀子もユカも彼らの組織<家族サークル>の一員だと知った徹三は、友人に頼んでクミコを母親役、紀子とユカを娘役だとして指名して呼び寄せるのだった。
結:紀子に戻る日
徹三は、震える手でナイフを振りかざし暴れ、止めに入ったレンタル家族の関係者と思われる男たちを、全員殺害してしまう。放心状態の徹三と、震える紀子とユカの元に、クミコがやってくる。
クミコは、血まみれの三人と部屋を見ても表情ひとつ変えず、食事が始まる。だが、無情にも「レンタル家族」の契約は、時間を迎える。ユカは、「時間切れだけど延長したい」と泣きじゃくるのだった。四人で笑い、幸せな家族を演じる。食事の後は、みんな就寝するのだった。
ユカは、紀子が寝静まったのを確認すると、家を出た。紀子は、家から出て行くユカを、静かに見送るのだった。紀子は、すでに「ミツコ」ではなく紀子に戻っていた。
【関連記事】
「冷たい熱帯魚」ネタバレ・あらすじ
ネタバレ作品一覧
トップページへ「1分で分かるネタバレ」
| トップページへ |