簡単に説明すると…
1) 碧翠院には、膵臓癌を宣告された25歳の中学校教師・菊池日菜（南沢奈央）が転院してくる。彼女は、母親を癌で亡くし、その治療の辛さを知っているため、積極的な治療を拒否していた。
2) だが、日菜は遠隔転移などがみられず、手術で完治する見込みがあった。日菜を懸命に説得し、田口は日菜に手術/重粒子線治療を受けるように決意させる。
3) 白鳥のもとには"タチバナ"から頭部画像を受け取り、ようやく全身のCT画像を揃えた。白鳥は、桜宮の医師たちを集め、タチバナから送られた画像を見せる。頭部のCT画像から構成された顔は、立花医師そのものだった。立花医師は、側頭部を鈍器のようなもので殴打され、殺害されていた。送りつけた人物は、碧翠院の中にいる、と白鳥は告げる。

起：碧翠院の新たな入院患者

白鳥（仲村トオル）が、再び送られてきたCT画像を画像診断医・島津（安田顕）に見せると、
・門脈内にガスが無いことから死後まもなく撮影されたもの。
・体の中心が左側にズレており、画像の撮影者が専門家ではない医療関係者ではないか。
といったことが指摘される。

さらに、島津から遺体の推定年齢と骨格の特徴を聞いた白鳥は、心当たりで表情を曇らせ、撮影された場所は碧翠院ではないかと精神科医・田口（伊藤淳史）に告げる。

一方、碧翠院には、膵臓癌を宣告された25歳の中学校教師・菊池日菜（南沢奈央）が転院してくる。死を間近に感じ、自暴自棄になった日菜は、治療や検査、食事までも一切拒否する。そんな日菜に対し、田口は「一緒に頑張っていきましょう」と励ましの言葉をかけるが、かえって日菜を怒らせてしまう。

母親をがんで亡くした日菜は、治療に伴う苦しみを十分に知っているため、自分は痛みや苦しみを味わうことなく早く楽に死にたいと考えていたのだ。だが、CT検査の結果、遠隔転移などを起こしていなかったため、積極的な治療の余地がある、とすみれ（栗山千明）は言うのだが、日菜は聞く耳をもたない。しかし、消灯後の病室には嗚咽をもらしながら密かに涙するのだった。

承：新しいCT画像

白鳥は、碧翠院の放射線技師に、「碧翠院で撮られたAIの画像を見せてくれ」と迫るが、巌雄院長（柳葉敏郎）に「君に権利はない」と断られる。

その後、白鳥の元には“タチバナ”から3通目のメールが届く。1通目には太股と手、2通目には胸と腹のバラバラのCT画像。そして、今回添付されていたのは頭部の画像だった。ダブルカーブの側弯症がみられていたため、白鳥は碧翠院を訪れてきた画像診断医・立花医師なのではないか、と想像する。

後頭部に皮下出血があることに気付いた白鳥は、島津に転送して死因の特定を急ぐ。そして「画像の送り主は、そろそろ明かす気になったみたいだね」と田口に話す。

転：悲観する日菜

田口は、日菜の同室患者に「一緒に頑張ろうって言ったのに、どうして日菜と距離を置くのか？」と詰め寄られる。「顔を見るだけでもイライラすると言われてしまったので…」と言葉を濁す田口に、「それでも声をかけ続けるべきだ。私たち患者は、痛みを苦しみをとること以外にも、どうしようもない孤独を感じる」と、と告げるのだった。

その言葉を受け、田口は日菜に声をかけ、「あなたの病気は手術で完治する可能性があるんです。それだけは伝えたくて…正直、死ぬ怖さは分かりません。でも、もし気持ちを吐き出したいときがあれば、いつでも声をかけてください」と語りかけるのだった。

日菜は、「大学病院で病名告知を受けたとき、『5年生存率は20%』と聞かされた。抗癌剤治療、放射線治療では完治しないと言われた」と話し、どうせ治らないのならばこのまま死ぬ、と考えたと田口に話す。

結：

白鳥は、刑事に「死亡者のAI画像が送られてきている」と話すが、刑事は「それだけでは警察は動けない」と言われる。「碧翠院が関係しているって言っても？」と白鳥は告げるが、「巌雄院長は有力者と繋がってる。ヘタに動けば俺のクビが飛ぶ」と取り合ってもらえない。

一方、田口は懸命に日菜に手術を受けさせるように説得し続ける。日菜の心には、事情を告げずに去った生徒のことが心残りとしてあった。田口の誘いで、日菜は生徒たちに会う。「早く戻ってきてよ」と願う生徒に、日菜は手術もしくは重粒子線治療を受けることを決める。

白鳥は、桜宮の医師たちを集め、タチバナから送られた画像を見せる。頭部のCT画像から構成された顔は、立花医師そのものだった。立花医師は、側頭部を鈍器のようなもので殴打され、殺害されていた。送りつけた人物は、碧翠院の中にいる、と白鳥は告げる。

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