福家警部補の挨拶 第03話「プロジェクトブルー」あらすじ・ネタバレ
2014.01.28 (Tue)
簡単に説明すると…
1) フィギュア造型家の新井は、オリジナル作品が売れず、メーカーの言いなりにならなければ受注することができないような業界、そして希少価値だけで出来が良くないフィギュアが価格を高騰させていることに疑問を持ち、フィギュアの贋作を行っていた。そのことで、フィギュア造形家・西村に脅され、撲殺してしまう。
2) 福家は、贋作ではなく、本物のフィギュアが凶器となっていることに疑問をもつ。そこから、贋作者こそが犯人ではないか、とかんがえる。
3) 犯行現場にあった塗料サンプルが使用されていることが証拠となり、新井は逮捕される。
『スワンプ・インプ』社長で、フィギュア造型家の新井信弘(北村有起哉)は、大手玩具メーカー『丸吉』とコラボ企画を進めている。それは『丸吉』が販売する『銀河戦士ブルーマン』の新フィギュアの造型を新井が製作するという大きなプロジェクトだった。
新井の会社に品物を納める、塗料会社の小寺浩二(中山祐一朗)も興味津々だった。『ブルーマン』のデザインが決定し、試作品を急ぐ『丸吉』に、会議後、新井は一晩で作ると約束する。
会議が終わった新井はその足で、フリーの造型家、西村浩(片桐仁)の作業場へ向かった。十数年前、『丸吉』が限定品で販売し、マニア間では高値で売買される『ミリバール』というロボットフィギュアの贋作が出回る事件があった。西村は贋作を作り、売ったのが新井だというのを嗅ぎ付け、「その事実を『丸吉』にばらす」と新井をゆすりにかかる。
新井は持参した本物の『ミリバール』と偽物の交換でけりをつけようとする。だが、あくまで金を要求し、西村は「1千万よこせ」と、『ミリバール』で撲殺する。揉み合ったとき、塗料をぶちまけてしまい、その一部が顔にかかる。それを修正薬で新井は消す。
そこに小寺が西村の発注した塗料を届けに来た。新井は現場に身を潜め、隠れる。西村の死体を発見し、パニックで立ち去ってしまう小寺。新井は、小寺が消えた後、部屋にあったフィギュアを持ち去り、罪を着せるために小寺の会社の物置に隠した。
翌早朝、臨場する石松和夫警部(稲垣吾郎)たち。後から現れた福家警部補(檀れい)に、石松は苦々しい表情を浮かべた。
二岡友成(柄本時生)から殺害状況を聞いた福家の頭の中には多くの疑問が浮かぶのだった。一方、石松たちは、西村が最後に電話した小寺に容疑者の目星をつけた。福家は、西村の工房にあった新井の特集された雑誌や講演のパンフレットから、新井に目をつける。
福家は、新井にフィギュアの持ち去られた後の、ホコリが積もっていない"足あと"から、持ち去られたフィギュアを推測してもらう。さらに、福家は「なぜ貴重なフィギュア、ミリバールで撲殺などしたのでしょうか?」「なぜ、ミリバールをそのまま放置していったのでしょうか?」と疑問を口にする。
また、福家は現場にもあった「くの字」に折られた使用済み綿棒が、新井の工房にも捨てられていることを見つける。
小寺は、石松警部に尋問される。凶器とされたミリバールから指紋が検出されたことや、会社の物置から西村のフィギュアが出てきたことから、小寺は勾留される。
一方、福家は丸吉のデザイナーから、新井が作った試作品について聞き込みをする。「会議で出た案とは少し違うが、それ以上の出来でした」との証言を得る。
福家は、新井を西村の工房に連れて行く。ホコリだらけの工房だったが、ミリバールだけホコリが付いていなかったことを指摘する。
さらに、西村は塗料を顔面に浴び、戦うどころではなかった。その隙に凶器とするフィギュアを選定することはできたはずなのに、なぜ高価なミリバールを選んだのか、と福家は疑問を呈する。新井は、「欲しいフィギュアというのは、人それぞれ違う」と、ミリバールを欲しがっていたわけではなかった可能性を指摘した。
福家は、「自分のオリジナル作品が思うように売れず、クライアントの注文通りにしなければ売れない業界に嫌気が指し、ミリバールの贋作を作ったのですか?」と訊く。新井は、贋作者は自分ではない、と否定する。
福家はさらに、「ミリバールは出来としてはあまり良くない。贋作の方が出来が良い。希少価値だけで値段の上がる業界を皮肉るように、1人の造形家が立ち上がり、贋作が作られた。贋作者にとっては、本物のミリバールなど、価値がなかった。だから凶器として贋作ではなく、本物を使ったのだ」と指摘する。新井は「証拠があるのか?」と問いただし、福家を追い返す。
会議から、試作品のフィギュアを完成するまでの時間が、新井のアリバイとなっていた。どうしても1晩かかるということから、犯行の時間がなかった、ということになる。そのアリバイを崩せなければ、新井は逮捕できなかった。
だが、ブルーマンの5つの候補案が事前にネット上に漏れていたことを知る。つまり、その候補案をすべて事前に作っていたのだ、とアリバイトリックを告げる。
福家は、事件現場に、新井が犯行当日にいた証拠を突きつける。新井が小寺に渡されたサンプル塗料は、金色だったのだ。試作品に使った塗料は、西村の現場に小寺が落とした青色のサンプルだった。新井もそのサンプルを落としてしまっており、拾い上げる際に、取り違えたのだ。それはつまり、犯行当日に新井がそこにいたことの証拠に他ならない。
「メーカーの指定通り作っていれば…」と悔やむ新井。さらに、証拠となるフィギュアを燃やしてしまえば、証拠は無くなる、と発言する新井だったが、フィギュアへの愛情から、燃やすことができなかった。
前話:福家警部補の挨拶 第02話「禁断の筋書」あらすじ・ネタバレ
次話:福家警部補の挨拶 第04話「月の雫」あらすじ・ネタバレ
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1) フィギュア造型家の新井は、オリジナル作品が売れず、メーカーの言いなりにならなければ受注することができないような業界、そして希少価値だけで出来が良くないフィギュアが価格を高騰させていることに疑問を持ち、フィギュアの贋作を行っていた。そのことで、フィギュア造形家・西村に脅され、撲殺してしまう。
2) 福家は、贋作ではなく、本物のフィギュアが凶器となっていることに疑問をもつ。そこから、贋作者こそが犯人ではないか、とかんがえる。
3) 犯行現場にあった塗料サンプルが使用されていることが証拠となり、新井は逮捕される。
起:フィギュア造型家の新井、贋作者としての顔
『スワンプ・インプ』社長で、フィギュア造型家の新井信弘(北村有起哉)は、大手玩具メーカー『丸吉』とコラボ企画を進めている。それは『丸吉』が販売する『銀河戦士ブルーマン』の新フィギュアの造型を新井が製作するという大きなプロジェクトだった。
新井の会社に品物を納める、塗料会社の小寺浩二(中山祐一朗)も興味津々だった。『ブルーマン』のデザインが決定し、試作品を急ぐ『丸吉』に、会議後、新井は一晩で作ると約束する。
会議が終わった新井はその足で、フリーの造型家、西村浩(片桐仁)の作業場へ向かった。十数年前、『丸吉』が限定品で販売し、マニア間では高値で売買される『ミリバール』というロボットフィギュアの贋作が出回る事件があった。西村は贋作を作り、売ったのが新井だというのを嗅ぎ付け、「その事実を『丸吉』にばらす」と新井をゆすりにかかる。
新井は持参した本物の『ミリバール』と偽物の交換でけりをつけようとする。だが、あくまで金を要求し、西村は「1千万よこせ」と、『ミリバール』で撲殺する。揉み合ったとき、塗料をぶちまけてしまい、その一部が顔にかかる。それを修正薬で新井は消す。
そこに小寺が西村の発注した塗料を届けに来た。新井は現場に身を潜め、隠れる。西村の死体を発見し、パニックで立ち去ってしまう小寺。新井は、小寺が消えた後、部屋にあったフィギュアを持ち去り、罪を着せるために小寺の会社の物置に隠した。
承:福家の捜査開始
翌早朝、臨場する石松和夫警部(稲垣吾郎)たち。後から現れた福家警部補(檀れい)に、石松は苦々しい表情を浮かべた。
二岡友成(柄本時生)から殺害状況を聞いた福家の頭の中には多くの疑問が浮かぶのだった。一方、石松たちは、西村が最後に電話した小寺に容疑者の目星をつけた。福家は、西村の工房にあった新井の特集された雑誌や講演のパンフレットから、新井に目をつける。
福家は、新井にフィギュアの持ち去られた後の、ホコリが積もっていない"足あと"から、持ち去られたフィギュアを推測してもらう。さらに、福家は「なぜ貴重なフィギュア、ミリバールで撲殺などしたのでしょうか?」「なぜ、ミリバールをそのまま放置していったのでしょうか?」と疑問を口にする。
また、福家は現場にもあった「くの字」に折られた使用済み綿棒が、新井の工房にも捨てられていることを見つける。
転:本物のミリバールが凶器となったワケ
小寺は、石松警部に尋問される。凶器とされたミリバールから指紋が検出されたことや、会社の物置から西村のフィギュアが出てきたことから、小寺は勾留される。
一方、福家は丸吉のデザイナーから、新井が作った試作品について聞き込みをする。「会議で出た案とは少し違うが、それ以上の出来でした」との証言を得る。
福家は、新井を西村の工房に連れて行く。ホコリだらけの工房だったが、ミリバールだけホコリが付いていなかったことを指摘する。
さらに、西村は塗料を顔面に浴び、戦うどころではなかった。その隙に凶器とするフィギュアを選定することはできたはずなのに、なぜ高価なミリバールを選んだのか、と福家は疑問を呈する。新井は、「欲しいフィギュアというのは、人それぞれ違う」と、ミリバールを欲しがっていたわけではなかった可能性を指摘した。
結:塗料が証拠
福家は、「自分のオリジナル作品が思うように売れず、クライアントの注文通りにしなければ売れない業界に嫌気が指し、ミリバールの贋作を作ったのですか?」と訊く。新井は、贋作者は自分ではない、と否定する。
福家はさらに、「ミリバールは出来としてはあまり良くない。贋作の方が出来が良い。希少価値だけで値段の上がる業界を皮肉るように、1人の造形家が立ち上がり、贋作が作られた。贋作者にとっては、本物のミリバールなど、価値がなかった。だから凶器として贋作ではなく、本物を使ったのだ」と指摘する。新井は「証拠があるのか?」と問いただし、福家を追い返す。
会議から、試作品のフィギュアを完成するまでの時間が、新井のアリバイとなっていた。どうしても1晩かかるということから、犯行の時間がなかった、ということになる。そのアリバイを崩せなければ、新井は逮捕できなかった。
だが、ブルーマンの5つの候補案が事前にネット上に漏れていたことを知る。つまり、その候補案をすべて事前に作っていたのだ、とアリバイトリックを告げる。
福家は、事件現場に、新井が犯行当日にいた証拠を突きつける。新井が小寺に渡されたサンプル塗料は、金色だったのだ。試作品に使った塗料は、西村の現場に小寺が落とした青色のサンプルだった。新井もそのサンプルを落としてしまっており、拾い上げる際に、取り違えたのだ。それはつまり、犯行当日に新井がそこにいたことの証拠に他ならない。
「メーカーの指定通り作っていれば…」と悔やむ新井。さらに、証拠となるフィギュアを燃やしてしまえば、証拠は無くなる、と発言する新井だったが、フィギュアへの愛情から、燃やすことができなかった。
前話:福家警部補の挨拶 第02話「禁断の筋書」あらすじ・ネタバレ
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