半沢直樹シリーズ「銀翼のイカロス」あらすじ・ネタバレ
2014.08.02 (Sat)
登場人物
東京中央銀行
・半沢直樹:営業第二部次長
・内藤寛:営業第二部長
・渡真利忍:融資部企画グループ次長
・近藤直弼:広報部次長
・中野渡謙:頭取
・紀本平八:常務(債権管理担当)
・曽根崎雄也:審査部次長
・田島春:審査部審査役。今回、半沢直樹のチーム内の部下として登場。
帝国航空
・神谷巌夫:社長
・山久登:財務部長
開発投資銀行
・谷川幸代:企業金融部第四部次長
帝国航空再生タスクフォース
・及原正太:弁護士。帝国航空再生タスクフォース リーダー
・三国宏:サブリーダー
政治家
・的場一郎:内閣総理大臣
・白井亜希子:国土交通大臣
・箕部啓治:進政党の重鎮
簡単に説明すると…
1) 民間航空会社・帝国航空は業績悪化し、既に2度再建計画の下方修正を行っている。その修正再建案のフォローを半沢直樹は頭取から直々に指名・依頼されることになる。
2) 白井亜希子 国土交通大臣の立ち上げた帝国航空再生タスクフォースに債権の放棄を迫られるが、半沢は拒否する。
3) 半沢は、東京中央銀行から政治家・箕部啓治への不正融資を暴く。帝国航空再生タスクフォースを空中分解させ、債権の放棄を免れる。一方、中野渡頭取は、東京中央銀行の不正の責任をとって辞職する。
起:半沢直樹、帝国航空の再建担当に任命
民間航空会社・帝国航空は業績悪化し、既に2度再建計画の下方修正を行っている。その修正再建案のフォローを半沢直樹は頭取から直々に指名・依頼される。大幅なリストラを断行・コストカットを行い、再建する案を検討することとなった。
旧政権では了承されることとなったが、政権が進政党に移ると、その再建案は取り下げるように指示されてしまう。変わって、白井亜希子 国土交通大臣はマスコミに「自ら結成した帝国航空再生タスクフォースにより、再建を目指す」と発表する。白井には、旧政権からの脱却をイメージとして打ち出すことをアピールする目的があった。
帝国航空再生タスクフォースでは、及原正太 弁護士がリーダーを務め、債権者である東京中央銀行らに債権の大幅な放棄を命じる。及原は、債権を放棄させることで自らの手腕を示し、企業再建を担当する弁護士としての地位・名声を上げたいと考えていたのだった。だが、これを半沢は拒否する。あくまでも債務はしっかりと弁済し、自力での再建を目指すべきだと真っ向から反対するのだった。
承:及原弁護士の圧力
及原弁護士は、東京中央銀行の紀本平八 常務に圧力をかけ、債権500億円の放棄を迫る。紀本は、政治家・箕部啓治の不正融資・マネーロンダリングを秘密裏に行っていた。箕部は、その不正融資20億円を元手に土地を買収。その土地付近に空港を建設し、土地の値段を高騰させ、巨額の利益を上げていたのだった。
そのことを聞きつけ、及原弁護士は、紀本 常務に債権放棄させるように「暴露されたくなくば、言うことを聞け」と脅す。紀本は、自らの進退を賭けて「債権を放棄すべき」と訴える。結果、半沢が提案し、会議の場で内藤が付け足した「他の銀行が債権放棄をしなければ、債権放棄案は拒否する」という条件付きで、帝国航空再生タスクフォースでの議決の場に臨む。
だが、開発投資銀行・谷川幸代の尽力により、開発投資銀行は債権放棄を行わないと表明したため、辛くも半沢は紀本が捨て身で推した債権放棄案を飲まずに済んだ。
転:中野渡頭取の決断
及原弁護士は、中野渡 頭取に東京中央銀行と箕部との関係を明かし、「暴露されたくなければ、債権放棄を表明しろ」と脅す。中野渡 頭取は、どうすべきか苦慮する。
一方、半沢は箕部への融資記録に、無担保に近い形で、20億円が不自然な形で融資されていることを発見。しかもその融資の詳細が書かれたファイルが行き先不明となっていることから東京中央銀行から箕部への不正融資があったのではないか、と疑う。
紀本の部下が融資担当者となっており、しかもファイルはその部下が所持していた。ファイルの行く先を旧知の検査部・富岡に探ってもらい、やはり紀本 常務が箕部への不正融資・マネーロンダリングに関与していることを発見する。その4億円近くもの現金が、選挙資金として利用されていた。
富岡は、古い付き合いである中野渡頭取に、その資料を手渡す。その資料に目を通した中野渡頭取は、東京中央銀行の膿を出すべきであり、紀本の責任追及を行うことを決意する。
結:帝国航空再生タスクフォースの瓦解
マスコミを入れた形での帝国航空再生タスクフォースの会議で、半沢は及原弁護士、白井国土交通大臣、箕部らに対峙する。その場で箕部の不正を全て暴露し、紀本の部下に提出させた不正融資などの記録を箕部につきつける。
結果、帝国航空再生タスクフォースは存在意義をなくし、白井の地位は失墜・大臣も辞職することとなり、箕部は離党することとなった。
中野渡頭取は、半沢に礼を言うと、責任をとって辞職することを明かす。
補足
・冒頭の牧野治副頭取の遺書に関して、旧東京第一銀行と旧産業中央銀行の合併時、多くの問題融資を事実隠蔽するために自殺を行ったと中野渡頭取は結論づける。そのような問題の真相究明、行内融和を行うべきだったと中野渡頭取は自戒する。
・今回も、金融庁の黒崎駿一 検査官が登場して東京中央銀行に対し査察を行う。新政府に、銀行を悪役に仕立て上げることを命じられる形である。
・黒崎ら金融庁は新政府に「看過されている銀行の問題点を指摘して来い」と命じられていることになり、本来あるべきではない干渉を行われており、一矢報いるため、半沢たちに対し、箕部が不正に用いていた不動産会社の名前を査察の際に口にする。半沢は、「箕部の不正に気付くように、わざとその不動産会社名を口にしたのではないか」と考えた。
・なお、黒崎の父親は官僚であったが、銀行に陥れられ左遷された恨みをもっており、銀行を目の敵にしているのではないか、と書かれている。
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