簡単なあらすじ

1) 一雄(西島秀俊)と忠雄(香川照之)は、橋本(吉岡秀隆)に健太(高木星来)と実は血のつながりがないことを教えられる。健太を成仏させてやりたいという橋本の願いを聞くが、健太は成仏したくないという。健太は、悲しい思いをさせた母親に一目会って、謝りたいのだという。
2) 一雄と忠雄は、健太の母親・香織の探しをする。健太の住んでいた家を訪れ、その住民が香織の幼なじみであり、居場所を知っていたことから、現在の住所を聞き出す。
3) 3人は、その香織の自宅を訪れるが、香織は既に新しい家族と住んでおり、健太は母親に声を掛けることができなかった。新しい家族の存在を知りながら、健太に現実見せようとする忠雄を一雄は責め、「そんなに現実が知りたければ教えてやる…もうすぐアンタは死ぬんだ」と知らせてしまう。

起：事故現場

一雄(西島秀俊)と忠雄(香川照之)が飽きもせずに喧嘩していると、健太(高木星来)がダッシュボードに足を上げ、その態度を忠雄が叱る。言うことを聞かない健太に、忠雄が手をあげようとすると、忠雄に橋本(吉岡秀隆)が珍しく激昂した。

そんな一行を乗せたワゴンが、蓼科峠で停まった。橋本は、健太をワゴンに残し、一雄と忠雄を峠のとある一角へ案内する。そこは、橋本と健太が命を落とした事故の現場だった。

承：親子関係

橋本は、一雄と忠雄の関係がうらやましいとこぼす。互いに本音でぶつかり合う、親友のような永田親子。

一見、仲が良さそうに見えるが橋本は健太に対して、「傷つけるのでは、嫌われるのでは」と、いつもどこか怯えてしまい、強くぶつかることができない。その理由を、橋本は初めて2人に明かす。

橋本と健太は、血が繋がっていなかった。健太は、再婚した妻の連れ子であった。そのため、どこかよそよそしい関係になってしまっていたのだった。忠雄にその点を突かれ、「そんなことでは父親失格」という言葉に、ドキリとしたのだという。死んでから行動を共にすることによって、ようやく2人は親しくなってきたのだった。

どうすれば親子らしくなれるのかと思ったところ、橋本は免許をとり、健太をドライブに誘ったのだという。その初めてのドライブで、よそ見をした橋本は事故を起こしてしまったのだったと明かす。

「広い世界を知らないまま、あまりに幼くして死んでしまった不憫な健太を、せめて成仏させてやりたい」と橋本は涙ながらに話す。

転：母親を探しに

一方、健太はこっそりワゴンを抜け出していた。すぐに忠雄が見つけ追いつくが、健太は「成仏したくない」と激しく抵抗する。

成仏すれば、大好きな母親のことを忘れてしまう。「もう一度、一目でいいからママに会って、悲しませたことを謝りたい。そして、ずっと自分のことを忘れないでと伝えたい」ということが、健太がこの世に残している未練だった。

母親に会いに行こうと必死に走る健太。そんな健太の思いの強さを知り、忠雄は健太とともにバスに飛び乗る。あわてて追いかけてきた一雄も入れて、3人は健太の母親を探し始める。

一雄たちは、健太の住んでいた家を訪れる。だが、その家は既に別の人の手に渡っていた。その住人は、事故のことを知っている様子だが、健太を見てひどく慌てて、すぐに家の中に戻ってしまう。

健太の母親は身寄りがなく、親戚をたどっていくことができない。一雄は、峠に月命日ということで、供えられていた健太の好きなプリンを買った店を訪れる。健太の泣き落としで、店員に母親が「花屋に勤めていたと思います」と情報を聞き出す。母らしき女性の後ろ姿を見た健太は、思わず駆け寄る。だが、それは母ではなかった。

結：新たな家族

花屋に勤める伊藤という名の女性は、橋本たちが亡くなった事故相手のトラックドライバーの妻だった。彼女は、月命日に毎回、峠に出向いて供え物をしていたのだった。

一雄たちは、事故を起こした当人である伊藤の家を訪れる。彼は、事故の後、運転することができなくなり、仕事を失った。そして、妻とは別居状態にあった。だが、伊藤は健太の母親の行方などは知らなかった。

忠雄は、再び健太の住んでいた家の現在の住人を訪れる。あの事故のことを知っていながら、すぐにその家に住めるということは、橋本の妻と親しい間柄にあるのではないか、と推測したのだった。「健太の遺言を伝えたい」という忠雄に、その住人は橋本の妻・香織の居場所を教える。彼女と香織は、幼なじみだったのだ。

一方、一雄は再び伊藤の家を訪れる。忘れたいという彼に、一雄は「2人のことを忘れないでもらいたい…あの2人の分まで、自暴自棄にならずに生きてください。あの2人を成仏させてください」と訴える。

橋本香織の家の住所を忠雄は一雄に伝え、3人は現地集合する。母の姿を見つけた健太は、既に新たな家族といる姿を見て、声をかけることが出来なかった。逃げ出す健太を追いながら、一雄は「新しい家族がいることを知ってて健太に見せたのか？」と忠雄を責める。その中で、「そんなに現実が知りたければ教えてやる…もうすぐアンタは死ぬんだ」と知らせてしまう。

原作あらすじ：
ドラマ「流星ワゴン」原作あらすじ・ネタバレ

次話：
ドラマ「流星ワゴン」第六話あらすじ・ネタバレ

前話：
ドラマ「流星ワゴン」第四話あらすじ・ネタバレ


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