「ガタカ」あらすじ・ネタバレ
2015.02.23 (Mon)
簡単なあらすじ
1) 近未来では、遺伝子工学の進歩で、出生前の遺伝子操作が当然のことのように行われ、生まれながらに優れた知能・体力・外見を持った「適正者」と、劣った遺伝子を持ち自然出産により産まれた「不適正者」との間で、厳格な社会的差別があるようになっていた。
2) 自然出産により産まれた「不適正者」であるヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、先天的な疾患を抱えながらも、優秀な遺伝子を持つジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)を装い、宇宙飛行士になることを目指す。
3) 並々ならぬ努力や苦労を抱えつつ、ヴィンセントは宇宙へと旅立つのだった。
起:「不適格者」ヴィンセント
近未来では、遺伝子工学の進歩で、出生前の遺伝子操作が当然のことのように行われ、生まれながらに優れた知能・体力・外見を持った「適正者」と、劣った遺伝子を持ち自然出産により産まれた「不適正者」との間で、厳格な社会的差別があるようになっていた。
両親の希望で、遺伝子操作を行わず、自然な形で生まれたヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、心臓に先天的な疾患を抱え、「30歳までしか生きられない」と宣告されていた。
一方、両親はヴィンセントのこともあり、2人目の子供・アントン(ローレン・ディーン)は、遺伝子操作を行っていた。ヴィンセントは、自身をアントンと比較し、何一つ勝てない、遺伝子的に劣った人間であると思い込んでいた。
承:ユージーンとの出会い
ある日、遠泳でアントンに勝ったヴィンセントは、家を出る。子供の頃の夢である、宇宙飛行士になることを決意するが、宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社の就職試験を受けても、ヴィンセントは不適正者であるため、落ちることは目に見えていた。だが、ヴィンセントは諦めず、ガタカで清掃員として働きつつ、策を練っていた。
ヴィンセントは、DNAブローカーにジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)を紹介してもらう。ユージーンは、最高の遺伝子を持つエリート水泳選手だったが、自分の優秀さゆえ、期待に応え続ける重圧などに耐え切れず、目の前を走るクルマの前に飛び出し自殺未遂を図った。下半身不随になっていたのだった。
ユージーンの生活を保証することを条件に、ユージーンになりすますこととなったヴィンセントは、血液などのサンプルを提供してもらい、見事、ガタカに入社する。身長差があるため、ヴィンセントはイリザロフ法という苦痛を伴うが身長を伸ばすことができる手術を受けるなど、ヴィンセントはユージーンになりすますため、宇宙飛行士になるための多くの苦痛に耐え、努力を重ねた。
入社後も、常に出勤時にゲートで指の血液を採取され、尿検査など遺伝子のチェックを行われる。ヴィンセントは、ユージーンから手にしたサンプルを使用して検査をパスし、なおかつ体毛や毛髪などを落とさないよう、常に気を配っていた。
転:事件発生
数年後、ヴィンセントは金星の衛星タイタン行きの宇宙飛行士に選ばれるが、ロケット打ち上げに反対していたヴィンセントの上司が殺される。その上司は、ヴィンセントの正体を怪しんでいる人物だった。
捜査に協力した女性局員アイリーン(ユマ・サーマン)はヴィンセントを疑いながらも、彼に魅かれていく。ヴィンセントとアイリーンは恋人同士となるが、ヴィンセントは常に自身の正体が発覚しないよう、気は抜けなかった。
アイリーンと飲みに行った帰り、コンタクトレンズを落としてしまう。極端に視力の悪いヴィンセントは、そのことでアイリーンに自身の正体がバレてしまうのではないか、と動揺する。アイリーンも、ヴィンセントの正体に感づくが、巡回する警察官からヴィンセントを守るのだった。
警察は、殺害されたヴィンセントの上司の事件捜査で、正社員を取り調べるものの、彼らの中に犯人がいるとは全く思ってもいなかった。適正者の中には、凶暴性を持つ者など存在しないはずだからだった。
しかし、警察は、館内のゴミの中からヴィンセントのまつ毛を一本発見し、清掃員を辞めていた不適格者のヴィンセント・アントン・フリーマンを容疑者と推測するようになる。捜査官となっているヴィンセントの弟・アントンは、現場から検出された毛髪がヴィンセントのものだったことに驚く。
不適正者であるヴィンセントが、ガタカの中に適正者と偽って紛れ込んでいると疑い始めた警察は、社内で執拗に捜索を続ける。ヴィンセントが不適正者ではないかと疑い始めたある刑事が、直接彼らの自宅へ採血しに向かう。ヴィンセントからの連絡で、ユージーンは車いすを使わず、階段を這いつつ何とか刑事の疑惑を掻い潜る。
犯人は、ジョセフ局長(ゴア・ヴィダル)であると判明し、事件は終結する。土星探査に反対する被害者を邪魔に思い、凶行に及んでしまったのだった。
結:宇宙へ
宇宙飛行士として、宇宙船に乗り込む前日、ヴィンセントは、彼のなりすましを知るアントンと再び遠泳で対決する。闘いに勝ったヴィンセントは、ユージーンに別れを告げ、探査船に乗り込もうとする。だが、打ち上げ直前、予定されていなかった抜き打ち検査が行われてしまう。もちろん、尿サンプルをヴィンセントは持ち込んでいなかった。
仕方なく、ヴィンセントは自身の尿を提出する。もちろん、不適格と結果は出るが、産業医・レイマー医師は、自らも「不適格者」である息子をもつ身ということもあり、ヴィンセントが乗り込むことを見逃すのだった。
ユージーンは、ヴィンセントの夢を、いつしか自身の夢に重ねていた。ヴィンセントとの別れの日、ユージーンは「俺は旅に出ようと思う」と言っていたあ、ヴィンセントが今後も困らないよう、尿や血液サンプルを大量に用意した後、焼却炉の中に入り、自ら命を絶つのだった。
一方、ヴィンセントは自らの努力で遺伝子の呪縛から逃れるようにし、長年の夢である宇宙へと旅立つのだった。
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