「小さいおうち」あらすじ・ネタバレ
2015.02.26 (Thu)
簡単なあらすじ
1) 女中として働いていた布宮タキが亡くなり、遺品整理の中、荒井健史(妻夫木聡)は、タキの書き記していたノートを見つける。
2) ノートには、仕えた家での出来事、そして主の妻・時子(松たか子)と、板倉正治(吉岡秀隆)との不倫があったことが記されていた。
3) タキは、時子の手紙を板倉に渡さず、未開封で持ち続けてた。結果、時子は徴兵で召集間近の板倉に会わず、板倉は出兵することになったのだった。
起:布宮タキの死
東京郊外にあった、少しモダンな三角屋根の家で女中として働いていた布宮タキ。彼女(倍賞千恵子)は、当時の思い出を振り返りつつ、大学ノートに書き記していく。
タキが亡くなった後、親類の荒井健史(妻夫木聡)と健史の両親が火葬場でタキの遺骨を拾っていた。そして、彼らはタキの遺品整理を行うこととなり、その中に、彼女が書きためていたノートがあった。そのノートを健史は読み始める。
承:板倉正治の登場
尋常小学校卒業後、山形から上京したタキは(黒木華)、時子(松たか子)とおもちゃ会社の常務である雅樹(片岡孝太郎)の夫婦と、その息子が暮らす平井家で働き始める。
ある日、酒席を開いた平井家で、美大を卒業後におもちゃ会社に就職した板倉正治(吉岡秀隆)がやってくる。そこで、宴を抜けだした板倉は、時子とタキと知り合い、その後も「レコードを聴かせてもらう」ということでたびたび、平井家を訪れるようになる。
社長からチケットを2枚もらい、クラシックコンサートに行く予定になっていたが、雅樹が急に行けなくなってしまい、夫婦ゲンカの後、時子が1人で行くことになる。1枚は社長に返したところ、その1枚を板倉がもらい、隣同士の席で座ることとなった。結果、2人の距離は急速に縮まっていった。
転:板倉の召集
雅樹の留守中に、台風がやってくることがあり、板倉が駆けつけ、家の補修をしてくれた。以降、時子は板倉の家を訪れるようになった。
まだ結婚していない板倉のもとへ、会社の利益となるような政略結婚の見合い話が社長や雅樹のから舞い込んできた。だが、時子としても板倉の結婚を望んではいなかった。
そんな板倉に、今度は徴兵の召集令状が届いたのだった。板倉が、故郷の駐屯地に出頭する日が近づき、時子は居ても立ってもいられず、板倉の下宿先を訪れようとする。だが、それをタキは止める。当時、姦通罪などもあり、不倫が周囲に明らかとなることは大問題だった。
タキは、「どうしても会いたいのならば、ここで会ってください。奥様のお手紙を、私が届けます」と言い、下宿に行くことはやめるように言うのだった。
結:未開封の手紙
板倉は、結局、時子のもとへ二度とやってくることはなかった。翌年、戦時中ということもあり経済的に逼迫し、タキはお暇を出されることになる。
タキが山形の実家に戻った後、雅樹と時子は、寄り添うようにして自宅で亡くなったのだという。
健史たちは、タキの遺品を整理し、菓子箱の中に一通の手紙を見つける。差出人は時子だった。未開封であったため、開けずにとっておくこととした。
健史は、タキも探していたが見つけることができなかった、時子の息子・恭一の消息を偶然つかむことになる。
健史は、彼女と美術展で、板倉が描いた『小さいおうち』を見つける。板倉は戦死してはおらず、戦後に記憶で絵を描いたのだった。そこから、恭一の現在も知ることとなり、健史らは老人介護施設を訪れる。そこで、恭一に時子の手紙を渡すが、そこには、板倉に家にくるよう伝える内容が書かれていた。
タキは、時子が板倉に宛て書いた手紙を、2人を会わせないために届けず、そのまま手元に置いておいたのだった。
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