簡単なあらすじ

1) エラ(リリー・ジェームズ)は、心の優しい子供だったが、幼くして母と死別する。父親は、エラのために継母を迎え入れるが、その継母や義姉たちは意地悪で、父親の死去後は、酷い扱いを受けていた。
2) そんなある日、イジメに耐えかねたエラは泣きながら森へと向かう。そこで、王子・キットと出会う。そこで出会ったエラを忘れられないキットは、舞踏会を開いて、エラを探そうとする。
3) エラは、継母の妨害があったものの、魔法使いの手を借りて、舞踏会に参加する。魔法の解ける12時を前に、エラはガラスの靴を残して帰った。
4) そのガラスの靴を手がかりに、キット王子は国中を探す。エラは屋根裏に継母によって隠されてしまったが、歌声を頼りに王子はエラを見つけ出す。王子とエラは無事結ばれ、エラは王妃となった。継母と義姉たちは、国外追放となった。

起：母の死

エラ(リリー・ジェームズ)は、美しい邸宅に住む裕福な家の子だった。だが、エラは幼くして母(ヘイリー・アトウェル)を亡くし、悲しみにくれながらも、母の「辛いことがあっても勇気と優しさを忘れないで。そして、魔法を信じて」という教えを守り、純粋で優しい心を持つ女性へと成長していた。

ある日、仕事で家を留守にすることが多い貿易商の父(ベン・チャップリン)は、エラのためを思い再婚を決意する。エラは継母(ケイト・ブランシェット)とその連れ子の娘、ドリゼラ(ソフィー・マクシェラ)とアナスタシア(ホリデイ・グレインジャー)を快く迎え入れる。

承：シンデレラ

だが、継母は夫がエラにかける愛情に嫉妬し、エラの若さや美しさを不愉快に思っていた。そんな折、エラの父が事故で突然帰らぬ人となる。継母と娘姉妹はエラに山のような仕事を言いつけ、屋根裏部屋に追いやられたエラは召使い同然の扱いを受ける。

寒さに耐えきれず、居間の暖炉の前で眠り、翌朝、顔に灰をつけたまま働くエラを姉妹はシンデレラ(灰まみれのエラ)と呼んで笑いものにする。それまでじっと耐えてきたエラは溢れる涙を抑えきれず、家を飛び出し、森へと馬を走らせる。

そんなエラに声をかけたのは、キットと名乗る青年(リチャード・マッデン)だった。城で働いているという彼と話すうちに、エラはいつのまにか笑顔を取り戻し、初めて自分を理解してくれる人に出会えたエラはキットに好意を抱き始める。

一方、国王(デレク・ジャコビ)は城で、息子・キットの帰りを待っていた。実は、キットは王子だったのだ。国と息子の将来を案じた王は、政略結婚を勧めるが、キットはエラのことが忘れられない。そこでエラを探すため、国中の女性を招待し、舞踏会を開いてそこから妃を選ぶことを約束する。

招待状はエラの家にも届き、ドリゼラとアナスタシアは有頂天。エラは、亡き母のドレスを、ハツカネズミの助けを借りて仕立直し、「自分も連れて行ってほしい」と頼むが、継母と姉妹はエラのドレスを引きちぎり、彼女を置いて舞踏会へ出かけていってしまう。

エラが、希望を捨てかけたその時、みすぼらしい身なりをした老女が現れ、「食べ物をめぐんでおくれ」と言う。優しいエラは、ミルクを差し出すと、老女は妖精に姿を変える。彼女は、夢を叶えてくれるフェアリー・ゴッドマザー(ヘレナ・ボナム＝カーター)であった。

魔法の杖を振るい、カボチャを馬車に、ネズミを馬に、トカゲを御者に仕立て、エラの破れたドレスを美しいドレス変え、光り輝くガラスの靴を与える。「魔法が続くのは、12時まで。さぁ、楽しんでおいで」と、フェアリー・ゴッドマザーはエラを送り出す。

城に到着したエラは、そこで初めてキットが王子であることを知る。夢のようなひとときを過ごし、お互いの気持ちを確かめ合う二人だったが、そのとき12時を告げる鐘の音が鳴る。魔法が解けてしまうと思ったエラは、帰ろうとする。エラは慌てており、ガラスの靴が脱げてしまい、そのまま残してしまう。

馬車も御者も馬も従者もドレスも、元に戻ってしまった。だが、ガラスの靴だけはそのままであり、屋根裏部屋に大事にしまっていた。

転：王の死

王の病状が悪化し、その死の間際、キット王子に「好きな女性と結ばれるがよい」と認めた。王子は、その言葉を受け、ガラスの靴の持ち主を国中から探すよう命じる。シンデレラは、それを聞いて、屋根裏部屋に隠したガラスの靴を出そうとする。

だが、その場所に靴はなく、継母が勝手に持ちだしていたのだった。舞踏会に現れた美女が、エラだと分かり、継母はガラスの靴を床に叩きつけ、見る影もなくしてしまう。そして、エラを屋根裏に閉じ込めてしまう。

継母は、ガラスの靴の破片を大公のもとへ持参し、「あの美女は、我が家にいる義理の娘なのです」と告げる。政略結婚の相手と結婚してもらいたい大公は、継母と結託し、エラから王子を遠ざけようとする。そのかわりに、継母の娘たちには、高貴な夫と結婚させてもらおうとしていたのだった。

結：再会

王子率いる一行は、エラのいる屋敷にやって来た。アナスタシアたちには靴が合わず、王子と大公たちは去ろうとするが、屋根裏から美しい歌声が聞こえてきた。ネズミたちが、彼らに聞こえるように窓を開けたて、知らせたのだった。

護衛に変装した王子は、その声を頼りに、エラを見つけ出す。ガラスの靴をエラに履かせると、ピッタリと合うのだった。王子は、ようやく求めていた女性を見つけ出した。

継姉たちと継母は、「許して欲しい」と許しを請う。エラは、振り向かずに「許します」と言い、王子とともに城へと向かった。

後日、継母と継姉たち、そして大公は、陰謀を企てた罪で、国外追放となった。キット王子とシンデレラは、盛大な結婚式を挙げ、国王と王妃となった。


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