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伊坂幸太郎「ジャイロスコープ-後ろの声がうるさい」あらすじ・ネタバレ

2015.07.04 (Sat)

簡単なあらすじ


1) 主人公は、新幹線に乗っており、後ろの席から声が聞こえてきた。中年男性と若い男性が2人で話をしており、若い男性は、芸能人を追う記者であるという。
2) だが、実は若い男性は記者などではなく、離婚をきっかけに離れて暮らすことになった父親に、話しかける口実が欲しかったのだった。
3) また、その中年男性もまた、その若い男性が記者などではなく、実の息子であることを知りつつ、話を合わせていたのだった。お互いにそのことには触れず、2人は、つかの間の親子の会話をしていたのだった。

起:後ろの席の会話


主人公は、新幹線に乗っており、新車を購入しようか思案していた。そんな中、後ろの席から声が聞こえてきた。中年男性が何かを書いていたところ、そこへ、若者が「佐藤三条子という芸能人を取材している」と言い、カモフラージュのために隣に座らせて欲しいと言っているようだった。

中年男性と若者は、2人で話をしており、主人公は記者と名乗る若者の話が気になって仕方なかった。

承:不審な行動


若者は、「父親が母親にDVを行い、それが離婚原因となって、両親は別れたと聞かされています。ですが、母はヒステリックな部分があり、DVを受けていたことが本当かどうかは分かりません」と中年男性に身の上を明かし、中年男性はどう返して良いか窮している様子だった。

また、中年男性は記者と名乗る若者の荷物を隠れて漁っている様子を主人公は見つける。「中年男性は、佐藤三条子のファンで、ファンレターを書いていたのではないか。また、記者に三条子の弱みを握らせてなるものか、と荷物を漁っていたのではないか」と考える。

転:若い男性のウソ


主人公は、佐藤三条子の顔を凝視するように見たが、全くの別人だった。そこで、記者を名乗る若者の行動に納得がいかず、ついにその若者へ話しかける。

若者は「記者ではない」と薄情した。そして、「あの男性の隣に座って、話をしてみたかったんです」と、記者と偽った理由について語った。だが、どうしてそこまでした話をしてみたかったかは分からなかった。

結:2人の真実


新幹線の清掃員は、中年男性が書いていた手紙を見つける。その手紙には、妻と別れた後に、別々に暮らすこととなった息子をホームで見つけ、話しかけることはできずとも、思いを伝えたいということが書かれていた。

中年男性は、直接会うことはなかったが、遠くから息子の成長を見守っていたのだという。そして、ついに、同じ新幹線に乗り合わせた。そこで手紙を書き、渡そうと思っていたのだが、その息子が記者であると偽って話しかけてきた。

だが、中年男性は息子が、クルマのデザイナー(主人公が購入を検討していたクルマのデザイナーだった)であることを知っていた。それを知りつつも、話を合わせ、つかの間の親子の会話を続けていたのだった。また、息子もまた、中年男性が父親であると知って、話しかけたのだった。


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