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「天皇の料理番」あらすじ・ネタバレ

2015.07.13 (Mon)

簡単なあらすじ


1) 秋山篤蔵(佐藤健)は、短気で何をやっても長続きしない男だった。だが、そんな彼は、たまたま食べたカツレツの味に衝撃を受け、西洋料理の料理人を目指すこととなった。
2) 日本での修行の後、パリへ渡り、本場で修行を積む内、外国人にも関わらず、その才能からメキメキと頭角を現すこととなった。そんな中、兄・周太郎(鈴木亮平)の病状が思わしくないないことや、宮内省から「大正天皇ご即位の行事で来賓に振る舞う料理を指揮して欲しい」と要請を受け、帰国する。
3) 以後、天皇の料理番として活躍を続けた篤蔵は、第二次世界大戦、GHQ占領下の苦境を耐え抜き、天皇のために下支えを続けたのだった。

起:料理との出会い


秋山篤蔵は、福井県武生村に生まれ、弁護士を目指す優秀な兄・周太郎(鈴木亮平)に比べ、幼い頃からやんちゃな性格であり、両親により仏門修行させられていた。だが、飲酒した上、墓場の坊主墓を落とすという悪行をしでかし、破門となってしまう。短気で、何事も長続きしない篤蔵に頭を悩ませた両親は、篤蔵を海産物問屋の松前屋の婿養子にさせる。

松前屋の跡取りとして働いていた篤蔵はある日、鯖江連隊の厨房で働くコックの田辺と出会い、そこで食べたカツレツの味に衝撃を受けた篤蔵は、西洋料理の料理人を目指すことになった。

篤蔵は、その日からこっそり田辺の店に通い、料理の基礎を習い始める。だが、「日本一の料理人になりたい」という志を持ち始めた矢先、松前屋にその事実がしれると、篤蔵の妻である俊子の父は激怒。2人を離縁させようとするが、俊子の想いから白紙になる。しかし、料理人の夢を捨てきれない篤蔵は、東京に行ってしまう。

承:パリへ


兄・周太郎を頼って上京すると、兄の指導教授の計らいで、篤蔵は一流西洋料理店である華族会館で働くことになった。掃除や皿洗いなどの単純作業に徐々にやる気を無くし、料理長・宇佐美(小林薫)のレシピノートを盗んで辞めようとするが、宇佐美に「料理は真心」という信条を教えられ、真剣に下積みを行うようになる。

俊子が妊娠していることを知り、篤蔵は早く料理の腕を上げたい焦りから、偶然知り合った英国公使館の五百木のもとでも働き始める。「兄が病に臥せっており、看病しなければならない」とウソをついて華族会館での業務を抜けて英国公使館で働いていたが、篤蔵の評判に嫉妬する同僚に、そのことを暴露されて華族会館を解雇されてしまう。

華族会館を辞め、篤蔵は、大衆食堂・バンザイ軒で働き始める。義父に「大衆食堂の小僧に、娘をやりたい親はいない」と言われ、両親に「店を出したい」と金を貸して欲しいと掛け合うが、相手にされない。

そんなある日、俊子は子供を流産してしまう。何度、篤蔵に手紙を出していても、返事がなく、姿を現さなかった。俊子は、辛い思いをしていたこともあり、かつ夢を追う篤蔵を想い、自ら身を引き、篤蔵と離縁する。また、父・周蔵は、「フランスに渡って、一旗揚げたい」と再び金をせがむ篤蔵を勘当してしまう。

既に料理への熱意を失いかけていた篤蔵だったが、結核に冒された周太郎が自らの夢を託し、300円という大金である渡仏への資金を渡してくれたのだった。その金で、篤蔵は単身、パリに渡る。

転:帰国


パリに渡った篤蔵は、外交官・粟野 慎一郎(郷ひろみ)を頼り、一流ホテル「ホテル・マジェスティック」の厨房で働くことになる。日本との味覚の違い、人種差別に苦しむ篤蔵だが、料理長は篤蔵の腕を高く買い、昇進させた。さらに、ユニオンに加入できるように掛けあってくれたこともあり、篤蔵はさらに頭角を表し、フランスの最高峰ホテル・リッツに就職することができた。

料理人として、着実にキャリアを積む篤蔵のもとへ、宮内省から「大正天皇ご即位の行事で来賓に振る舞う料理を指揮して欲しい」と要請を受ける。戸惑う篤蔵だったが、兄の病状が思わしくないこともあり、恋人とも別れ、帰国の決心をする。

日本に戻り、家族に報告した後に下宿のため再び東京のバンザイ軒に向かうと、そこで俊子と再会する。俊子は、篤蔵の我が道を行く生き方に倣い、産婆として働いていた。

篤蔵が、宮内省でしきたりなどに戸惑いながらも、宮内省大膳寮の厨司長として行事を無事成功させたという一報を受け、安堵した周太郎は、篤蔵の作ったメニューを聞きながら、息を引きとる。

兄の死の悲しみに暮れる篤蔵だったが、そこで寄り添ってくれたのは俊子だった。2人は再婚し、待望の第1子を授かる。数年後にはさらに2人の子供にも恵まれる。幸せな家庭で暮らしていたが、関東大震災がおき、篤蔵は家族の安否を気になりながらも被災者への炊き出しなどを行った。

この頃から、俊子は体に異変を起こしていた。そして、ついには心不全で倒れてしまう。俊子が心配な篤蔵は食養生を始めるが、俊子は日に日に衰弱していく。俊子は子どもたちにさまざまな助言をし、自らの死期に備える。篤蔵もそんな俊子を献身的に看病するが、俊子は年の瀬を迎えた後、息を引き取る。

失意の中で暮らす篤蔵を奮起させたのは、俊子が教えた思いを受け継ぐ子どもたちの姿だった。そして、篤蔵は俊子の形見である鈴を握りしめ、再び大膳寮に向かう。

結:終戦


大東亜戦争を開戦後、次第に食料・物資は減って行き、天皇もまた「朕も耐え忍ぶ」として、国民と同じ食糧配給で食事を行うこととなった。数少ない食糧の中で、なんとか料理を作って天皇を下支えたいと考えていた篤蔵。

終戦によりGHQ支配下となり、天皇もまた戦犯として裁かれてしまうのではないかと危惧した篤蔵は、GHQのために料理を作ったり、御用聞きを行うようになる。だが、米兵の天皇を侮辱する言葉に怒り、問題を起こしてしまう。

そんな中、GHQの家族で余興を開くこととなり、その料理などを篤蔵たちが引き受けることになる。池に落とされ、笑い者にされ、激昂するかと思いきや、篤蔵は、俊子の鈴の音を聞いて冷静になるのだった。

宇佐美は、GHQの高官に「あなたにとって天皇とは何か?」と訊かれ、躊躇ったのちに「恐れ多いたとえですが、ミソのようなものです。それほど身近で、なくなって悲しむものはありません」と告げ、「国民から奪うよりも、存続させて導く方が賢い選択ではないでしょうか」と進言するのだった。

篤蔵や宇佐美らの尽力もあり、GHQは「天皇に戦争責任はなし」と判断し、篤蔵はホッと胸を撫で下ろすのだった。そこから篤蔵は、ずっと天皇の料理番として働き、勤めあげるのだった。

天皇からの「ご苦労であった。仕事を退いて後には、私を気遣ったように、自身の体を気遣うように」と言葉をかけられ、篤蔵は涙する。懐には俊子の鈴を入れており、ともに歩んできた人生を振り返るのだった。


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