「インサイド・ヘッド」あらすじ・ネタバレ
2015.07.18 (Sat)
簡単なあらすじ
1) 頭の中では、それぞれの感情を司るヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリたちがいる。11歳の女の子であるライリー・アンダーソンは、以前はミネソタに暮らしており、ヨロコビに満ちた生活を送っていたが、サンフランシスコに引っ越して、状況が変わってしまう。上手く周囲に溶け込めず、ライリーは学校の教室で孤立してしまった。
2) ヨロコビとカナシミは頭の中の司令部から飛ばされてしまい、なんとか司令部に戻ろうとする。だが、その道程は非常に長く、時間が掛かってしまう。
3) イカリが司令部で「家出して、ミネソタに帰ろう」と提案し、ライリーはそれを実行に移してしまう。だが、そこへようやくヨロコビとカナシミが戻り、カナシミが事態を収拾する。
4) 以前、ヨロコビはカナシミを邪魔な存在としか思っていなかったが、カナシミがあるからこそ、優しさや人に共感して慰めることができるのだと悟ったのだった。
5) ヨロコビは、以前よりもカナシミやイカリ、ムカムカ、ビビリと上手く連携をとり、感情をコントロールすることができるようになった。それに伴い、頭の中のコントロールパネルはアップグレードされ、ライリーもまた大人になっていくのだった。ライリーには友達ができ、大好きなアイスホッケーチームにまた加わることができた。そして、思春期を迎えつつあった。
起:引っ越し
女の子であるライリー・アンダーソンはミネソタ州に誕生し、まずは頭の中にヨロコビが生まれた。パパとママに囲まれて、ライリーは笑い、頭の中も喜びに満ちていた。だが、その頭の中にはヨロコビ以外に、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリなどのちょっと厄介な感情が同居するようになった。
ヨロコビは、カナシミやイカリなどを上手くコントロールしつつ、幸せな記憶を増やしていった。ところが、ライリーが11歳になった時、大きな転機が訪れる。パパが新会社を立ち上げるため、サンフランシスコに引っ越しをすることになったのだった。
以前より狭い家、そして慣れない土地に住むことに、ライリーは戸惑い始める。もちろん、転校することになり、ライリーは不安を感じていた。
承:ビンボンとの遭遇
転校初日、ライリーは先生に促されて、自己紹介をする。ミネソタのことを話し始め、そして大好きなアイスホッケーの話をしていたが、急に泣きだしてしまう。喜びに満ちた記憶のはずが、カナシミが触れてしまったため、「もう、ミネソタには戻れない…」という悲しみに変わってしまったからだった。
「変な転校生」と思われてしまい、ライリーは上手く友達たちに溶け込むことができず、孤立してしまう。また、幸せな記憶をカナシミが次々に触れてしまい、ヨロコビが上手くコントロールしていた頭の中は、パニックに陥ってしまう。結果、記憶が運ばれる場所の一つである「おふざけの島」にヨロコビとカナシミは飛ばされてしまう。
カナシミのガイドで、ヨロコビはなんとか頭の中の司令部に戻ろうとする。だが、その道程は非常に長かった。そんな中、ヨロコビはライリーが幼い頃に作り上げた空想上の友達であるビンボンに出会う。
転:ライリーの家出
ビンボンは、「司令部に向かう列車に乗ろう」と提案する。ヨロコビたちは、列車になんとか乗り込んだが、途中で、線路が「家族の島」崩壊に伴い、弾き飛ばされてしまう。イカリがライリーに「家出してミネソタに帰ろう」と決意させてしまったためだった。
ライリーは、ママのクレジットカードをこっそり盗み、長距離バスに乗ってしまう。パパとママはライリーが学校に行っていないことに気づき、心配していた。
ヨロコビは、カナシミがいることで、ライリーが幸せになれないと考え、カナシミを置いて司令部に戻ろうとする。だが、途中で失敗し、忘れ去られてしまう「無意識の底」に落ちてしまう。そこで、先に落ちていたビンボンに助けられ、カナシミと合流する。ビンボンは、自らを犠牲にし、ヨロコビを助けたのだった。結果、ビンボンは無意識の底に消えていった。
結:ヨロコビとカナシミ
ヨロコビは、カナシミとともに司令部に戻る。ヨロコビは、ビンボンが無意識の底に消える前、悲嘆に暮れるビンボンに共感して慰められていたことや、悲しみを感じるからこそ、喜びも生まれることがあるのだと悟り、カナシミという存在も大切な存在だと気付かされていたのだった。
イカリたちの不用意な操作により、頭の中のコントロールパネルが操作不能に陥っていたところ、ヨロコビはその状態をカナシミだけが脱することができると考え、カナシミに操作を依頼する。
ライリーは落ち着きを取り戻し、バスから降りて自宅へ戻る。そして、カナシミが動かす司令部頭の中を反映するかのように、ライリーは、引っ越しをしてどれだけ辛く悲しい思いをしているのかを、正直に両親に話すのだった。
娘の状況や思いを知った両親は、ライリーを抱きしめる。喜びと悲しみがない交ぜになった記憶が初めて生まれた瞬間だった。それは、ヨロコビがカナシミを邪魔者としか思っていなかった以前では、あり得ない状況だった。ヨロコビは、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリたちとともに上手く連携をとり、ライリーは思春期を迎え、大人の階段を一歩ずつ上っていく。
ライリーは、新たな土地で友達もでき、大好きなアイスホッケーチームで活躍することができるようになっていったのだった。
トリビア
・原題は"Inside Head"ではなく、"Inside Out"である。これは、「裏返し」という意味である。
・この映画は、ピート・ドクター監督自身の娘のエピソードを元に制作しているという。ピート監督が、ピクサーに入社する際、ミネソタからカリフォルニアに引っ越したが、当時11歳の娘が周囲に溶け込むことができず、心を閉ざしてしまったのだという。そこで、ピート監督はカウンセラーに話を聞きに行き、脳と感情の関係を学んだのだという。
・ちなみに、ピート監督は、『モンスターズ・インク』も制作しているが、それも幼い娘とどのように接したら良いか分からず、その様子を「子供に戸惑うモンスター」という関係になぞらえている。
・アメリカ版では、ライリーの嫌いな食べ物がブロッコリーとされているが、日本版ではピーマンに変更となっている。これは、アメリカで子供の嫌いな食べ物としてブロッコリーは挙がりやすいが、日本ではそうしたイメージがないためという。
ネタバレ作品一覧
トップページへ「1分で分かるネタバレ」
| トップページへ |